バフェットに関する説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。(1)~(5)の中から選べ。…

航空工学 第4問

バフェットに関する説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。(1)~(5)の中から選べ。(a)速度増加に伴い翼面上に発生していた衝撃波が次第に強くなり、気流が剥離し始め、この剥離した乱れた気流が水平尾翼に当たって高速バフェットを起こす。(b)低速バフェットと高速バフェットの2つのバフェットが発生する速度の間をバフェット・レンジという。(c)バフェット・レンジは同じ重量の場合、高度が高くなるにつれて広くなる。(d)バフェット・レンジは同じ高度の場合、重量が軽いほど狭くなる。

正答 (2)
正答は (2)。正しいのは(a)(b)の2つです。 【(a)正しい ―― 高速バフェットの仕組み】 速度が増すと翼面上の局所的な流れが音速を超え、衝撃波が発生します。 衝撃波が次第に強くなる  ↓ その後方で気流が剥離する  ↓ 剥離した乱れた気流が水平尾翼に当たる  ↓ 機体が細かく振動する = 高速バフェット 【(b)正しい ―― バフェット・レンジ】 低速バフェット …… 迎角が大きすぎて剥離する。           失速の前触れ 高速バフェット …… 衝撃波による剥離
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この二つが発生する速度の間が、安全に飛べる範囲です。この幅をバフェット・レンジといいます。 【(c)が誤り ―― 高度が上がると狭くなる】 高度が上がると、バフェット・レンジは狭くなります。 高度が上がる → 空気が薄い  → 同じ揚力を得るのに大きな迎角が必要  → 低速バフェット速度が上がる 同時に  → 音速が下がり、衝撃波が出やすくなる  → 高速バフェット速度が下がる 上下から挟まれて、飛べる速度の幅が縮みます。 【コフィン・コーナー】 上昇を続けると、ついに低速側と高速側の限界が一点で出会います。これをコフィン・コーナー(棺桶の角)と呼びます。 少しでも遅くすれば → 失速 少しでも速くすれば → 高速バフェット どちらにも逃げ場がない状態で、実用上の上昇限度を決める要因の一つです。 【(d)が誤り ―― 軽いほど広くなる】 同じ高度であれば、重量が軽いほどバフェット・レンジは広くなります。 軽い → 必要な揚力が小さい → 迎角が小さくて済む  → 低速バフェット速度が下がる  → 低速側に余裕が生まれる 設問は「軽いほど狭くなる」としており、逆です。 【まとめ】 高度が高い → レンジは狭い 重量が重い → レンジは狭い 高度が低い → レンジは広い 重量が軽い → レンジは広い 「高い・重い」は苦しく、「低い・軽い」は楽、と覚えます。 【実務での意味】 燃料を消費して機体が軽くなれば、より高い高度へ上がれるようになります。長距離便で巡航中にステップアップを行うのは、このためです。 軽くなるほど高高度でのバフェット・レンジに余裕ができ、燃費の良い高度へ移れる、という関係になっています。

出典:令和5年3月期 航空従事者学科試験 運航管理者 航空工学 問4(国土交通省 公表)出典元ページ

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