次のグラフは、エックス線の鉄に対する質量減弱係数並びに質量減弱係数に対する光電効果、コンプトン散乱、電子対生成及びレイリ…
エックス線の管理に関する知識 第5問
次のグラフは、エックス線の鉄に対する質量減弱係数並びに質量減弱係数に対する光電効果、コンプトン散乱、電子対生成及びレイリー散乱による寄与分を表したものである。グラフ中のAからDの曲線が示すものの組合せとして正しいものは(1)~(5)のうちどれか。
- (1)A: コンプトン散乱 B: レイリー散乱 C: 電子対生成 D: 光電効果
- (2)A: コンプトン散乱 B: 電子対生成 C: レイリー散乱 D: 光電効果
- (3)A: レイリー散乱 B: コンプトン散乱 C: 電子対生成 D: 光電効果
- (4)A: レイリー散乱 B: 電子対生成 C: 光電効果 D: コンプトン散乱
- (5)A: 光電効果 B: レイリー散乱 C: 電子対生成 D: コンプトン散乱
正答 (3)
正答は (3)。A=レイリー散乱、B=コンプトン散乱、C=電子対生成、D=光電効果 です。
【四つの曲線の見分け方】
D Aより上・右を通り、低エネルギー側で最も大きい
(上端から急に落ちる) → 光電効果
A Dより小さく、Dより低いエネルギーで消える
(いちばん左で0に近づく) → レイリー散乱
B 広い範囲にわたって緩やかに減る → コンプトン散乱
C 1MeV付近から立ち上がり、高エネルギー側で増える
→ 電子対生成
【Cがすぐ分かる】
電子対生成は、1.02MeV以上でなければ起こらない
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グラフの横軸に「1MeV」の目盛りがあり、Cはその付近からゼロを離れて右上がりになっています。右上がりなのはCだけです。
まずここを押さえれば、選択肢が大きく絞れます。
【DとAの見分け】
光電効果 低エネルギー側で寄与が最も大きく、エネルギーの
3乗に反比例するほど急激に減る
レイリー散乱 やはり低エネルギー側だけに現れるが、寄与は
光電効果より小さい
グラフで、低エネルギー側の二本のうち上(右)を通るDが光電効果、その下(左)にあってより低いエネルギーで0に近づくAがレイリー散乱です。
【Bがコンプトン散乱なわけ】
コンプトン散乱は、広いエネルギー範囲で主役を務める
急に減りも増えもせず、なだらかに続くのが特徴です。工業用エックス線の領域(数十~数百keV)では、この寄与が大きくなります。
【太い線(鉄の質量減弱係数)】
四つの寄与を足し合わせたもの
低エネルギー側では光電効果が支配し、中間ではコンプトン散乱、高エネルギー側では電子対生成が効きます。だから、いったん下がって、また上がるという形になります。
太い線が最小になるあたりが、コンプトン散乱から電子対生成へ主役が移る境目です。
【エネルギーによる主役の交代】
低い → 光電効果
中間 → コンプトン散乱
高い → 電子対生成(1.02MeV以上)
【レイリー散乱の位置づけ】
エネルギーを失わず、向きだけ変える弾性散乱
寄与は小さく、低エネルギー側に限られます。
出典:エックス線作業主任者 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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