特性エックス線に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
エックス線の管理に関する知識 第2問
特性エックス線に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)特性エックス線の波長は、ターゲット元素の原子番号が大きくなると長くなる。
- (2)特性エックス線は、原子核のエネルギー準位の遷移に伴い、原子核から放出される。
- (3)管電圧が、K系列の特性エックス線を発生させるのに必要な最小値であるK励起電圧を下回るときは、他の系列の特性エックス線も発生することはない。
- (4)K殻電子が電離されたことによって特性エックス線が発生することをオージェ効果という。
- (5)ターゲット元素がタングステンの場合のK励起電圧は、タングステンより原子番号の小さい銅やモリブデンの場合に比べて高い。
正答 (5)
正答は (5)。これが正しい記述です。
K励起電圧は、K殻の電子をはじき出すのに必要な電圧です。原子番号が大きい元素ほど、K殻の電子は原子核に強く引きつけられているので、はじき出すのに高い電圧が要ります。
銅(29) < モリブデン(42) < タングステン(74)
原子番号の順に、K励起電圧も高くなります。
【特性エックス線の出かた】
高速の電子が、内殻(K殻など)の電子をはじき出す
空いた穴に、外側の軌道の電子が落ちてくる
そのとき軌道間のエネルギー差が光子として出る
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軌道のエネルギー差は元素ごとに決まっているので、波長はとびとびの値になります。これが線スペクトルです。
【ほかの選択肢】
(1) 原子番号が大きくなると、軌道間のエネルギー差が大きく
なるので、特性エックス線の波長は短くなる
(2) 特性エックス線は軌道電子の遷移で出る。原子核から
放出されるものではない
(3) K励起電圧を下回っても、L系列など他の系列は発生
する。L殻はK殻より浅いので、より低い電圧で足りる
(4) オージェ効果は、内殻の穴を埋めるときに出たエネル
ギーが、光子ではなく別の軌道電子を放出するのに使われる現象。特性エックス線が出ないほうの道すじ
【波長とエネルギーは逆向き】
原子番号が大きい → エネルギー差が大きい
→ エネルギーが高い
→ 波長は短い
(1)が誤りなのは、エネルギーと波長が反比例することを見落としているためです。
【二つの道すじ】
特性エックス線 エネルギーが光子として出る
オージェ効果 エネルギーが電子を飛ばすのに使われる
どちらが起こるかは元素によります。原子番号の小さい元素ではオージェ効果が起こりやすくなります。
出典:エックス線作業主任者 2024年上半期実施分(2024年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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