胎内被ばくに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
エックス線の生体に与える影響に関する知識 第40問
胎内被ばくに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)着床前期の被ばくで胚死亡に至らず、発育を続けて出生した子供には、発育遅延が生じやすい。
- (2)胎内被ばくにより胎児に生じる奇形は、確定的影響に分類される。
- (3)胎内被ばくのうち、奇形の発生するおそれが最も大きいのは、胎児期の被ばくである。
- (4)胎内被ばくを受け出生した子供にみられる精神発達遅滞は、遺伝的影響である。
- (5)器官形成期の被ばくは、奇形を起こすおそれはないが、出生後、身体的な発育遅延が生じるおそれがある。
正答 (2)
正答は (2)。胎内被ばくにより胎児に生じる奇形は、確定的影響に分類されます。
【奇形が確定的影響なわけ】
器官が作られる時期に、細胞がまとまって失われることで起こる
一定数の細胞が失われなければ、器官は正常に作られます。だからしきい値があります(約0.1Gy)。
【ほかの選択肢】
(1) 着床前期の被ばくは「全か無か」。胚死亡に至らなければ、
正常に発育する
(3) 奇形の発生するおそれが最も大きいのは、器官形成期の被ばく
(4) 精神発達遅滞は、被ばくした胎児自身に現れる
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身体的影響 → 遺伝的影響ではない
(5) 器官形成期の被ばくは、奇形を起こすおそれがある
【胎内被ばくの三つの時期】
着床前期(受精後~約9日)
→ 胚死亡
→ 「全か無か」。死ぬか、正常に育つか
器官形成期(約2~8週)
→ 奇形(最も起こりやすい時期)
胎児期(約8週以降)
→ 精神発達遅滞、発育遅延
→ 時期によって、現れる影響が違う
【着床前期が「全か無か」なわけ】
この時期の細胞は、まだどの器官になるか決まっていない
一部の細胞が失われても、残りが代わりを務められます。だから、生き延びれば正常に育ちます。逆に、多く失われれば着床せずに終わります。本人も気づかないことが多い。
【器官形成期が危ないわけ】
どの細胞がどの器官になるか決まっている時期
その細胞が失われれば、代わりがいません。作られるはずの器官が、不完全なまま残ります。
【精神発達遅滞】
8~15週が最も感受性が高い
脳の神経細胞が盛んに分裂・移動する時期です。被ばくした胎児本人に現れるので、身体的影響です。
【身体的影響と遺伝的影響】
身体的影響 被ばくした本人に現れる
遺伝的影響 子孫に現れる
胎児は、母親の胎内で自分が被ばくしたのです。その子自身に現れる影響ですから、身体的影響です。「胎内」という言葉から遺伝を連想させる引っかけです。
【妊娠中の被ばく限度】
腹部表面の等価線量 出産までに2mSv
出典:エックス線作業主任者 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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