生物効果比(RBE)に関する次のAからDの記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。…
エックス線の生体に与える影響に関する知識 第35問
生物効果比(RBE)に関する次のAからDの記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。A RBEを求めるときの基準放射線としては、通常、エックス線やガンマ線が用いられる。B エックス線は、そのエネルギーの高低にかかわらず、RBEが1より小さい。C RBEの値は、同じ線質の放射線であっても、着目する生物効果、線量率などの条件によって異なる。D RBEは、放射線の線エネルギー付与(LET)が高くなるにつれて増大し、最大値に達した後はほぼ一定の値となる。
- (1)A,C
- (2)A,D
- (3)B,C
- (4)B,D
- (5)C,D
正答 (1)
正答は (1)。A,C が正しい記述です。
【正しいもの】
A RBEを求めるときの基準放射線としては、通常、エックス線
やガンマ線が用いられる
C RBEの値は、同じ線質の放射線であっても、着目する生物
効果、線量率などの条件によって異なる
【誤っているもの】
B エックス線のRBEはおおむね1。「1より小さい」とは
いえない
D RBEは100keV/µm付近で最大値に達した後、減少する
→ 「ほぼ一定の値となる」は誤り
【基準放射線がエックス線・ガンマ線なわけ】
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比べる物差しは、扱いやすく、性質のよく分かったもの
⁶⁰Coのガンマ線や200kV程度のエックス線は、エネルギーがはっきりしており、広く使われています。低LET放射線の代表です。
【Bについて】
エックス線は、基準放射線とLETが近い
同じような効き方をするので、比をとれば1前後になります。「1より小さい」と言い切ることはできません。
【Dの山の形】
LETが増える → RBEも増える
100keV/µm付近で最大
それを超えると、RBEは下がる
→ グラフにすると山の形
【なぜ100keV/µmで最大なのか】
DNAの二重らせんの幅(約2nm)に、ちょうど二つの傷を作る密度
両方の鎖を同時に切るのがいちばん効率よく、修復もされにくい。この密度が、ちょうど100keV/µm付近にあたります。
【なぜそれを超えると下がるのか】
エネルギーを渡しすぎて、むだになるから
細胞を殺すのに必要な以上のエネルギーを一つの細胞に置いていってしまい、余りが無駄になります。これを過剰殺傷(オーバーキル)といいます。
「ほぼ一定」では、この下がる部分が説明できません。
【Cが正しいわけ】
RBEは、ある条件でのある反応についての比
酸素があれば効きが強まり、線量率が低ければ修復が進みます。条件を決めずに「この放射線のRBEは何」とはいえません。
【RBEの定義】
RBE = 基準放射線の吸収線量 ÷ 試験放射線の吸収線量
少ない線量で同じ効果が出る放射線ほど、値が大きくなります。
出典:エックス線作業主任者 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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