電動機と負荷の特性を,回転速度を横軸,トルクを縦軸に描く,トルク対速度曲線で考える。電動機と負荷の二つの曲線がどのように…

機械 第7問

電動機と負荷の特性を,回転速度を横軸,トルクを縦軸に描く,トルク対速度曲線で考える。電動機と負荷の二つの曲線がどのように交わるかを見ると,その回転数における運転が安定か不安定かを判定することができる。誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

正答 (4)
正答は (4)。 【安定な動作点の見分け方】 トルク対速度曲線で、電動機の曲線と負荷の曲線が交わる点が動作点です。その点が安定かどうかは、少しだけ速度がずれたときにもとへ戻る向きの力が働くかどうかで決まります。速度が上がったときに電動機トルクが負荷トルクより小さくなれば減速して戻り、速度が下がったときに電動機トルクが負荷トルクより大きくなれば加速して戻ります。つまり、交点の付近で  電動機トルクの傾き < 負荷トルクの傾き となっていれば安定です。 【誤りの選択肢 (4)】 「加速時と減速時によって安定な動作点が変わる」が誤りです。かご形誘導電動機のトルク曲線は、低速側では速度とともにトルクが増え、最大トルクを過ぎると速度とともにトルクが減ります。ここに定トルク負荷(速度によらずトルクが一定)をつなぐと、交点は最大トルクの左右に2点できることがあります。
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 最大トルクより低速側の交点 電動機トルクの傾きが正で、   負荷トルクの傾き(ゼロ)より大きいので不安定。  最大トルクより高速側の交点 電動機トルクの傾きが負で、   負荷トルクの傾きより小さいので安定。 低速側の点では、わずかに減速すると電動機トルクも減ってさらに減速し、止まるまで落ちてしまいます。逆にわずかに加速すると電動機トルクが増えてさらに加速し、高速側の点まで移っていきます。したがって、安定な動作点は常に高速側の1点であり、加速時と減速時で変わることはありません。 【正しい選択肢の確認】 (1) 電動機トルクが負荷トルクを上回れば加速し、下回れば減速します。 一定速度で回り続けるには、両者が一致する安定な動作点が必要です。正しい記述です。 (2) 巻線形誘導電動機は、二次抵抗を大きくすると比例推移により 最大トルクの位置が低速側へ移り、始動時に大きなトルクを出しつつ、速度の上昇とともにトルクが減る特性になります。ここに速度とともにトルクが増える負荷をつなげば、電動機側の傾きが負、負荷側の傾きが正なので、交点は安定です。正しい記述です。 (3) 電源電圧一定の直流分巻電動機は、速度が上がると逆起電力が増えて 電機子電流が減るので、トルクは減少します。送風機のトルクは回転速度の2乗におおよそ比例して増えます。電動機側の傾きが負、負荷側の傾きが正ですから、安定に駆動できます。正しい記述です。 (5) かご形誘導電動機も、最大トルクより高速な領域 (実際の運転領域)では速度の上昇とともにトルクが減ります。送風機の特性と組み合わせれば安定です。正しい記述です。

出典:令和5年度上期第三種電気主任技術者 機械科目 問7(一般財団法人 電気技術者試験センター 公表)出典元ページ

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