質量530㎏の物体を傾斜角30°の斜面に置き、この物体の重量を斜面に平行な方向の力Pと斜面に垂直な方向の力Qに分解すると…
林業架線作業に必要な力学に関する知識 第39問
質量530㎏の物体を傾斜角30°の斜面に置き、この物体の重量を斜面に平行な方向の力Pと斜面に垂直な方向の力Qに分解するとき、摩擦力に関係するQの値に最も近いものは(1)~(5)のうちどれか。ただし、sin 30°=0.5、cos30°=0.866及びtan30°=0.577とし、重力の加速度は9.8 m/s²とする。
- (1)2.6kN
- (2)3.0kN
- (3)4.5kN
- (4)9.0kN
- (5)10.4kN
正答 (3)
正答は (3)。Q は約4.5kN です。
【物体の重量】
530 × 9.8 = 5194N = 約5.19kN
【斜面に垂直な方向の力Q】
Q = 重量 × cos30°
= 5.19 × 0.866 = 約4.5kN
【どちらに余弦を使うか】
斜面に平行(すべり落ちようとする力) → 正弦
斜面に垂直(斜面を押しつける力) → 余弦
傾きが大きいほど、すべり落ちる力は大きくなるはずです。正弦は角度が大きいほど大きくなるので、平行成分が正弦。余弦は角度が大きいほど小さくなり、斜面を押す力が減っていく様子と合います。
解説の続きをみる続きを閉じる
【Qが「摩擦力に関係する」わけ】
摩擦力 = 摩擦係数 × 垂直力
斜面を押しつける力Qが、そのまま垂直力になります。Qが大きいほど、すべりにくいわけです。傾斜が急になると、Qが小さくなり、同時にPが大きくなるので、二重に滑りやすくなります。
【確かめ方】
水平(0°)のとき P = 0 Q = 重量そのもの
垂直(90°)のとき P = 重量 Q = 0
【PとQの大小】
P = 5.19 × 0.5 = 約2.6kN
30°は45°より浅いので、Qのほうが大きく残ります。
【ほかの選択肢】
(1) 2.6kN Pの値(正弦をかけてしまった場合)
(2) 3.0kN
(4) 9.0kN
(5) 10.4kN 重量の2倍に近い値
(1)が最も紛らわしい選択肢です。正弦と余弦を取り違えると、
ちょうどこの値になります。どちらの成分を聞かれているかを確かめます。
【正接が要らないわけ】
正接は、PとQの比を出すときに使う
問題文に三つ並んでいても、全部使うとは限りません。
出典:林業架線作業主任者 2024年上半期実施分(2024年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「林業架線作業に必要な力学に関する知識」のほかの問題
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第39問質量560㎏の物体を傾斜角27°の斜面に置き、この物体の重量を斜面に平行な方向の力Pと斜
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第37問図のような組合せ滑車を用いて質量200kgの荷をつるとき、これを支えるために必要な力Fの
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第35問図のような天びんで荷Wをつり下げ、つり合うとき、天びんを支えるための力Fの値に最も近いも
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第33問図のようにO点に三つの力P₁、P₂、P₃が作用している場合、これらの合力は(1)~(5)
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第31問物体の質量及び重量に関する記述のうち適切でないものは、次のうちどれか。
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第39問質量570㎏の物体を傾斜角27°の斜面に置き、この物体の重量を斜面に平行な方向の力Pと斜
スポンサーリンク

