ガンマ線の測定に用いるNaI(Tl)シンチレーション検出器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
ガンマ線による透過写真の撮影の作業に関する知識 第3問
ガンマ線の測定に用いるNaI(Tl)シンチレーション検出器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)シンチレータに混入される微量のタリウムは、発光波長の調整や発光量増加の役割を果たす活性剤である。
- (2)50 keV以下の低エネルギーのガンマ線の測定に適している。
- (3)シンチレータから放射された光は、光電子増倍管の光電面で光電子に変換され、増倍された後、電流パルスとして出力される。
- (4)光電子増倍管から得られる出力パルス波高には、入射ガンマ線のエネルギーの情報が含まれている。
- (5)光電子増倍管の増倍率は印加電圧に依存するので、高圧電源は安定化する必要がある。
正答 (2)
正答は (2)。これが誤りです。
ヨウ化ナトリウム(タリウム活性化)シンチレーション検出器は、低エネルギー領域でエネルギー依存性が大きくなるため、50keV以下の低エネルギーのガンマ線の測定には適していません。
【エネルギー依存性】
同じ線量でも、放射線のエネルギーによって指示値が変わる性質
シンチレーション検出器は感度が非常に高いかわりに、低エネルギー側で指示が大きくずれます。漏えい線の有無を調べるには向きますが、低エネルギーの線量を正確に測るには向きません。
【ほかの選択肢】
(1) 微量のタリウムは、発光波長の調整や発光量増加の役割を
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果たす活性剤 正しい
(3) シンチレータから放射された光は、光電子増倍管の光電面で
光電子に変換され、増倍された後、電流パルスとして出力される
正しい
(4) 出力パルス波高には、入射ガンマ線のエネルギーの情報が
含まれている 正しい
(5) 光電子増倍管の増倍率は印加電圧に依存するので、高圧電源は
安定化する必要がある 正しい
【シンチレーション検出器の得意・不得意】
得意 感度が高い。自然放射線レベルの低線量率も測れる
漏えい線の有無を調べる
不得意 エネルギー依存性が大きい。高線量率では数え落とし
低いレベルを見つけるのは得意、正確に測るのは苦手という性格です。
【検出の流れ】
ガンマ線 → シンチレータで発光 → 光電面で光電子
→ 増倍 → 電流パルス
光を電気に変えて、増やすという二段構えです。
【タリウムの役目】
発光波長を、光電子増倍管が感じやすい約420nmに調整する
発光量を増やす
微量加えるだけで、性能が大きく変わります。
出典:ガンマ線透過写真撮影作業主任者 2024年上半期実施分(2024年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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