放射線の測定に用いるNaI(Tl)シンチレーション検出器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
ガンマ線による透過写真の撮影の作業に関する知識 第5問
放射線の測定に用いるNaI(Tl)シンチレーション検出器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)シンチレータから放射された光は、光電子増倍管の光電面で光電子に変換され、増倍された後、電流パルスとして出力される。
- (2)光電子増倍管から得られる出力パルス波高には、入射ガンマ線のエネルギーの情報が含まれている。
- (3)シンチレーションにおいて、1つの光子の発生に必要な平均エネルギーは、約30eVである。
- (4)シンチレータにガンマ線が入射すると、紫外領域の減衰時間の長い光が放射される。
- (5)光電子増倍管の増倍率は、印加電圧に依存するので、光電子増倍管に印加する高圧電源は安定化する必要がある。
正答 (4)
正答は (4)。これが誤りです。
シンチレータにガンマ線が入射すると、可視領域の減衰時間の短い光が放射されます。「紫外領域の減衰時間の長い光」ではありません。
【ヨウ化ナトリウム(タリウム活性化)の発光】
最大放出波長 約420nm → 可視領域(青紫色)
減衰時間 短い
光電子増倍管が感じやすい波長で、素早く光るように、タリウムを加えて調整してあります。
【減衰時間が短いことの値打ち】
一発光ってから消えるまでが速い
次の放射線が来ても、前の光と重ならずに数えられます。長いのでは、高い線量率で使えません。
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【ほかの選択肢】
(1) シンチレータから放射された光は、光電子増倍管の光電面で
光電子に変換され、増倍された後、電流パルスとして出力される
正しい
(2) 出力パルス波高には、入射ガンマ線のエネルギーの情報が
含まれている 正しい
(3) 1つの光子の発生に必要な平均エネルギーは、約30電子
ボルト 正しい
(5) 光電子増倍管の増倍率は印加電圧に依存するので、高圧電源は
安定化する必要がある 正しい
【波高とエネルギー】
入射エネルギーが大きい → 発光量が多い → 波高が高い
だから波高を調べれば、エネルギーが分かります。これが波高分析(エネルギー分析)の原理です。
【検出の流れ】
ガンマ線 → シンチレータで発光 → 光電面で光電子
→ 増倍 → 電流パルス
光を電気に変えて、増やすという二段構えです。
【高圧電源を安定化させるわけ】
増倍率が印加電圧で変わる
電圧が揺らげば、同じエネルギーでも波高が変わってしまいます。
出典:ガンマ線透過写真撮影作業主任者 2025年上半期実施分(2025年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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