体温調節に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
労働生理 第25問
体温調節に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)寒冷な環境においては、皮膚の血管が拡張して血流量を増し、皮膚温を上昇させる。
- (2)暑熱な環境においては、内臓の血流量が増加し体内の代謝活動が亢進することにより、人体からの熱の放散が促進される。
- (3)体温調節のように、外部環境が変化しても身体内部の状態を一定に保つ生体の仕組みを同調性といい、筋肉と神経系により調整されている。
- (4)体温調節中枢は、小脳にあり、熱の産生と放散のバランスを維持し体温を一定に保つよう機能している。
- (5)甲状腺ホルモンの分泌により、代謝が亢進し、体温は上昇する。
正答 (5)
正答は (5)。これが正しい記述です。
甲状腺ホルモン(サイロキシン)が出ると代謝が高まり、その分だけ熱が作られて体温が上がります。
体温を保つ仕組みは、熱を作る側と逃がす側の釣り合いです。ホルモンは、熱を作る側を動かします。
【ほかの選択肢の誤り】
(1) 寒冷な環境では、皮膚の血管は収縮して血流量
を減らし、熱の放散を抑える。拡張ではない
(2) 暑熱な環境では皮膚の血流量が増え、発汗に
よって熱を逃がす。内臓の代謝が高まるのではない
(3) 内部の状態を一定に保つ仕組みは恒常性(ホメオ
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スタシス)。同調性ではない。また、これを調整
しているのは自律神経系と内分泌系(ホルモン)
(4) 体温調節中枢は間脳の視床下部にある。小脳
ではない
【寒いとき・暑いとき】
寒いとき 皮膚の血管が収縮 熱の放散を減らす
ふるえ(骨格筋の収縮) 熱の産生を増やす
代謝が高まる
暑いとき 皮膚の血管が拡張 熱の放散を増やす
発汗 気化熱で熱を奪う
寒いときに血管が「拡張する」と書かれていたら誤りです。拡張すれば、せっかくの熱が皮膚から逃げてしまいます。向きを裏返してくるのが常套です。
【熱の逃がし方】
放射(ふく射) 体表から赤外線として逃げる
伝導 接している物へ移る
対流 周りの空気が動いて運び去る
蒸発 汗や不感蒸泄が気化するときに奪う
【発汗】
温熱性発汗 暑いとき。全身に出る。体温調節のため
精神性発汗 緊張したとき。手のひら、足の裏、わきの下
体温調節にはたらくのは温熱性発汗です。汗が蒸発するときに1gにつきおよそ0.58キロカロリーの熱を奪います。
【不感蒸泄】
発汗していないときも、皮膚と呼気から水分が蒸発しています。これを不感蒸泄といい、1日におよそ850g。
ここでも熱が逃げています。
【調整する二つの仕組み】
自律神経系 速い。血管の収縮、発汗など
内分泌系 ゆるやか。ホルモンによる代謝の
調整
(3) が「筋肉と神経系により」としているのも誤りです。
正しくは自律神経系と内分泌系です。
出典:第二種衛生管理者 2024年上半期実施分(2024年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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