消化器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
労働生理 第24問
消化器系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)ブドウ糖とアミノ酸は、小腸の絨毛の毛細血管に吸収され、門脈を通って肝臓に運ばれる。
- (2)無機塩及びビタミン類は、酵素による分解を受けないでそのまま吸収される。
- (3)胆汁はアルカリ性で、蛋白質を分解するトリプシンなどの消化酵素を含んでいる。
- (4)胃は、塩酸やペプシノーゲンを分泌して消化を助けるが、水分の吸収はほとんど行わない。
- (5)吸収された栄養分は、血液やリンパによって組織に運搬されてエネルギー源などとして利用される。
正答 (3)
正答は (3)。これが誤りです。
胆汁はアルカリ性ですが、消化酵素を含みません。トリプシンは胆汁ではなく、膵液に含まれる酵素です。
胆汁の仕事は、脂肪を細かい粒に分けること(乳化)です。自分で分解するのではなく、脂肪を膵リパーゼが働きやすい形に整える、下ごしらえ役にあたります。
【胆汁】
性質 アルカリ性
酵素 含まない
働き 脂肪を乳化し、脂肪分解の働きを助ける
作る所 肝臓
ためる所 胆のう
「アルカリ性で酵素を含まない」が正しい姿です。出題者は、性質のほうを「酸性」に変えるか、酵素のほうを「含む」に変えるか、どちらかを崩してきます。
解説の続きをみる続きを閉じる
【ほかの選択肢】
(1) ブドウ糖とアミノ酸は毛細血管に吸収され、門脈を
通って肝臓へ 正しい
(2) 無機塩とビタミン類は分解を受けずに吸収 正しい
(4) 胃は塩酸とペプシノーゲンを分泌し、水分の吸収は
ほとんど行わない 正しい
(5) 吸収された栄養分は血液やリンパで組織へ 正しい
【三大栄養素の分解】
蛋白質 → アミノ酸
ペプシン(胃液)、トリプシン(膵液)
炭水化物 → ブドウ糖
アミラーゼ(唾液・膵液)、マルターゼ
脂肪 → 脂肪酸とグリセリン(モノグリセリド)
リパーゼ(膵液)
膵液は三大栄養素のすべてに酵素を持っています。胆汁は一つも持っていません。この差が問われます。
【吸収されたあとの道】
ブドウ糖 毛細血管 → 門脈 → 肝臓
アミノ酸 毛細血管 → 門脈 → 肝臓
脂肪酸・グリセリン リンパ管 → 胸管 → 静脈
水に溶けるものは血管へ、脂はリンパ管へ。この分かれ道が定番です。脂肪だけがリンパに乗ります。
【胃の仕事】
塩酸 ペプシノーゲンをペプシンに変える
ペプシン 蛋白質を分解する
水分の吸収 ほとんど行わない
水分を吸収するのは、主に小腸と大腸です。胃は消化の場であって、吸収の場ではありません。
【小腸のつくり】
内壁に絨毛が無数にあり、表面積を大きくしています。
絨毛の中には毛細血管とリンパ管が通っていて、消化
された栄養分をそれぞれ受け取ります。
出典:第二種衛生管理者 2024年上半期実施分(2024年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
この問題はほかの試験・回でも出ています
「労働生理」のほかの問題
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第24問次のAからDの消化酵素について、蛋白質の消化に関与しているものの組合せは(1)~(5)の
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第22問心臓及び血液循環に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第30問ストレスに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第28問体温調節に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第26問代謝に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第24問脂肪の分解・吸収及び脂質の代謝に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
スポンサーリンク

