A さん(30 歳、男性)は統合失調症で内服治療をしていた。最近、部屋にこもり、精神科受診以外は外出しなくなった。ある日…
午前 第116問
A さん(30 歳、男性)は統合失調症で内服治療をしていた。最近、部屋にこもり、精神科受診以外は外出しなくなった。ある日、母親がA さんの部屋で大量の薬を見つけ、確認すると「薬は飲みたくない」と話した。受診に付き添った母親は「A は昼間に寝ていて、夜に窓を開けて、隣の家に向かって『悪口を言うな』『監視するな』と大声で怒鳴る」と主治医に話した。A さんと母親の強い希望があり、精神科病棟に入院することになり、薬物療法が開始された。入院3日、夜間の巡視のたびにA さんは起きていて「隣の人が自分を監視している」「皆が悪口を言っている」と小さな声で看護師に話した。日中はホールで眠そうにしていることもあり、レクリエーションには「疲れた」と言って参加しない。他の患者と話すことはあるがトラブルはない。歯磨きや身だしなみは、声をかけると行う。入院14 日、A さんは他の患者や看護師と話をする機会が増えた。「B 看護師に私の悪口を言うのをやめるように言ってほしい」と訴え、受け持ち看護師が話を聞いていると興奮して声が大きくなることがあった。受け持ち看護師のA さんへの対応で適切なのはどれか。
- (1)「悪口を言うのはB 看護師ですか」
- (2)「悪いことは考えないほうがいいですよ」
- (3)「B 看護師はA さんの悪口は言っていません」
- (4)「悪口を言われるとA さんはどんな気持ちになりますか」
正答 (4)
正答は (4)。「悪口を言われるとどんな気持ちになりますか」と尋ねます。
Aさんの「B看護師が悪口を言っている」という訴えは、被害妄想と考えられます。妄想は、否定しても肯定してもいけません。否定されると分かってもらえないと感じて関係が悪くなり、肯定すると妄想を強めてしまいます。訴えの内容ではなく、その背景にある不安やつらい気持ちに焦点を当てて話を聴くことが大切です。
【ほかの選択肢】
(1) 「悪口を言うのはB看護師ですか」 妄想の内容を確かめることで、妄想を強めるおそれがある 誤り
(2) 「悪いことは考えないほうがいい」 Aさんの体験を否定し、気持ちを受け止めていない 誤り
(3) 「B看護師は悪口を言っていません」 妄想を真っ向から否定しており、興奮を強めるおそれがある 誤り
出典:2025年(令和7年) 看護師国家試験 問116(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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