図のように、直径1m、高さ2mのアルミニウム製の円柱を同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープを用いてつり角度60°でつると…
移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 第39問
図のように、直径1m、高さ2mのアルミニウム製の円柱を同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープを用いてつり角度60°でつるとき、1本のワイヤロープにかかる張力の値に最も近いものは(1)~(5)のうちどれか。ただし、アルミニウムの1㎥当たりの質量は2.7t、重力の加速度は9.8m/s²とする。また、荷の左右のつり合いは取れており、左右のワイヤロープの張力は同じとし、ワイヤロープ及び荷のつり金具の質量は考えないものとする。
- (1)15kN
- (2)21kN
- (3)24kN
- (4)29kN
- (5)42kN
正答 (3)
正答は (3) 24kN。
【手順1】体積を求める
直径1mなので半径は0.5mです。
0.5m × 0.5m × 3.14 × 2m = 約1.57㎥
【手順2】質量を求める
1.57㎥ × 2.7t = 約4.24t
【手順3】荷にかかる重力を求める
4.24t = 4240kg、4240 × 9.8 = 約41.6kN
【手順4】1本の張力を求める
2本で分け合うので半分にし、つり角度60°の半分である30°で割ります。
41.6kN ÷ 2 = 20.8kN
解説の続きをみる続きを閉じる
20.8kN ÷ cos30°(0.866)= 約24kN
誤答の選択肢を見ると、どこで間違えたかが分かります。
(2) 21kN … つり角度を考えず、半分にしただけで止めた値
(5) 42kN … 荷全体の重さ。2本で分けるのを忘れた値
手順が4つあり、ひとつ飛ばすとそれぞれ選択肢に用意されています。落ち着いて順に進めてください。
つり角度と張力
1本の張力 = (荷の質量 × 9.8 ÷ 2)÷ cos(つり角度 ÷ 2)
つり角度が開くほど張力は大きくなります。
つり角度 0° … 1.00 倍
30° … 1.04 倍
60° … 1.16 倍
90° … 1.41 倍
120° … 2.00 倍
120°でちょうど2倍、つまり2本で吊っている意味がなくなります。
現場でつり角度60°以下が原則とされるのは、この増え方のためです。
円柱の体積 = 半径² × π × 高さ
直径が与えられているときは、半分にしてから2乗します。
ここで直径のまま2乗すると答えが4倍になり、たいてい選択肢に用意されています。
出典:力学の基礎(体積・質量・つり角度と張力)
出典:移動式クレーン運転士 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識」のほかの問題
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第39問垂直につるした直径2cmの丸棒の先端に質量400㎏の荷をつり下げるとき、丸棒に生じる引張
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第38問図のように、直径1m、高さ0.5mの鋳鉄製の円柱を同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープ(
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第37問移動式クレーンに使用される鉄鋼材料(以下、本問において「材料」という。)の強さ、応力、変
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第35問移動式クレーンのジブが作業半径7mで3分間に2回転する速度で旋回を続けているとき、このジ
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第33問下記に掲げるAからDまでの物体の体積を求める計算式として、適切なもののみを全て挙げた組合
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第31問図のようにO点に同一平面上の三つの力P₁、P₂、P₃が作用しているとき、これらの合力に最
スポンサーリンク


