飛行時間型質量分析〈TOF-MS〉法で誤っているのはどれか。…
午後 第44問
飛行時間型質量分析〈TOF-MS〉法で誤っているのはどれか。
- (1)イオン化物質は大気圧中を飛行する。
- (2)イオン化物質の電荷は飛行時間に影響する。
- (3)イオン化物質の飛行速度はエネルギー保存の法則から算出される。
- (4)イオン化物質はレーザーの熱エネルギーへの変換により引き出される。
- (5)イオン化にはマトリックス支援レーザー脱離イオン化〈MALDI〉法が汎用される。
正答 (1)
正答は (1)。これが誤りです。イオン化した物質は大気圧中ではなく、真空中を飛行します。
飛行時間型質量分析(TOF-MS)では、イオン化した物質を電場で加速し、高真空にした飛行管の中を検出器まで飛ばします。飛行にかかる時間は、質量と電荷の比(m/z)の平方根に比例するので、時間から m/z がわかります。大気中では空気の分子とぶつかってしまい、正しく測れません。
【ほかの選択肢】
(2) 電荷は飛行時間に影響する 加速電圧 V で得るエネルギーは電荷 z に比例し、飛行時間は √(m/z) に比例します 正しい
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(3) 飛行速度はエネルギー保存の法則から算出 電場から得たエネルギー zeV が運動エネルギー ½mv² になるので、速度 v = √(2zeV/m) と求められます 正しい
(4) レーザーの熱エネルギーへの変換で引き出される MALDI では、マトリックスがレーザー光を吸収してエネルギー(熱)に変え、試料をマトリックスごと気化させてイオン化します 正しい
(5) イオン化には MALDI 法が汎用される MALDI-TOF MS は、細菌や真菌の菌種の同定などに広く使われています 正しい
【関係式】
½mv² = zeV、t = L/v = L √(m/2zeV)
(L:飛行距離、V:加速電圧)
出典:2025年(令和7年) 臨床検査技師国家試験 問44(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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