55 歳の男性。舌と頰粘膜の疼痛を主訴として来院した。1か月前に口唇の腫脹、出血および前腕部の皮疹に気付き、かかりつけ歯…
C問題 第21問
55 歳の男性。舌と頰粘膜の疼痛を主訴として来院した。1か月前に口唇の腫脹、出血および前腕部の皮疹に気付き、かかりつけ歯科医で副腎皮質ステロイド軟膏の処方を受けていたが、徐々に顔面、口腔内および四肢に水疱とびらんが拡大したという。初診時の顔貌写真(別冊No. 2A)、口腔内写真(別冊No. 2B)及び前腕皮膚の写真(別冊No. 2C)を別に示す。血液検査結果を表に示す。考えられるのはどれか。1 つ選べ。
- (1)GVHD
- (2)帯状疱疹
- (3)類天疱瘡
- (4)尋常性天疱瘡
- (5)Stevens-Johnson 症候群
正答 (4)
正答は (4)。口腔粘膜と皮膚に水疱・びらんが広がり、抗デスモグレイン1抗体と3抗体がどちらも高いので、尋常性天疱瘡(粘膜皮膚型)です。
【見るところ】
顔面に痂皮を伴うびらんが散らばり、口唇は出血したびらんと痂皮で覆われています。口腔内は口蓋や頰粘膜に広いびらんがあります。表では抗デスモグレイン3抗体が8,240倍、抗デスモグレイン1抗体が158倍と高く、抗BP180抗体は基準値未満です。
デスモグレイン3は主に粘膜、1は主に皮膚の細胞どうしをつなぐ分子です。3だけが高いと粘膜優位型、1と3の両方が高いと粘膜皮膚型になります。
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【ほかの選択肢】
(1) GVHDは造血幹細胞移植などの後に起こり、その病歴がないので 誤り
(2) 帯状疱疹は神経の走行に沿って片側に出るので 誤り
(3) 類天疱瘡は抗BP180抗体が陽性になるが、ここでは基準値未満なので 誤り
(5) Stevens-Johnson症候群は薬剤などで急に発症し、発熱や標的状の紅斑を伴い、自己抗体は出ないので 誤り
出典:2023年(令和5年) 歯科医師国家試験 問21(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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