18 歳の女子。上顎前歯の前突感を主訴として来院した。診断の結果、マルチブラケット装置を用いて上顎前突の改善を図ることと…

C問題 第75問

18 歳の女子。上顎前歯の前突感を主訴として来院した。診断の結果、マルチブラケット装置を用いて上顎前突の改善を図ることとした。治療中の口腔内写真(別冊No. 31)を別に示す。今後の治療目標として適切なのはどれか。2 つ選べ。

歯科医師 2024年(令和6年) 第75問の写真
正答 (2)(4)
正答は (2)と(4)。下顎右側臼歯の近心移動と、上下顎歯列正中線の一致です。 【見るところ】 口腔内写真(別冊No. 31)の上顎咬合面観では、犬歯の後ろに小臼歯が1本ずつしかなく(その後ろはバンドの付いた大臼歯2本と、さらに遠心の1本)、上顎の第一小臼歯を左右とも抜歯して治療していることがわかります。下顎は犬歯の後ろに小臼歯2本・大臼歯2本が並び、非抜歯です。右側方面観では、上顎の前方から下顎の臼歯部へ顎間ゴム(Ⅱ級ゴム)がかけられています。左側方面観では、上顎の大臼歯の後方から下顎の小臼歯部のフックへ、逆向きの顎間ゴム(Ⅲ級ゴム)がかけられています。正面観では、上下の歯列の正中線がずれています。
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上顎だけ小臼歯を抜歯した上顎前突の治療では、上顎前歯を後ろへ下げて抜歯の空隙を閉じ、大臼歯は Angle Ⅱ級(上顎大臼歯が小臼歯1本分前にある関係)のまま仕上げ、犬歯はⅠ級の関係にします。右側のⅡ級ゴムは、上顎の歯列を後方へ、下顎の歯列(右側臼歯)を近心へ引く力をかけます。左側のⅢ級ゴムは逆に、下顎の歯列を後方へ引きます。左右で向きの異なる顎間ゴムで、右側の咬合関係と、上下の正中線のずれを整えていると読めます。最終的に上下顎の歯列正中線を一致させることが治療目標です。 【ほかの選択肢】 (1) 上顎左側臼歯の遠心移動  抜歯の空隙を使って前歯を下げるので、上顎臼歯を遠心へ動かす必要はない 誤り (3) 下顎左側臼歯の近心移動  左側はⅢ級ゴムで、下顎左側の歯列はむしろ遠心へ引かれる。近心移動を目指すのは右側 誤り (5) Angle Ⅰ級の大臼歯関係の確立  上顎だけ小臼歯を抜歯した場合、大臼歯はⅡ級の関係で仕上げる 誤り

出典:2024年(令和6年) 歯科医師国家試験 問75(厚生労働省 公表)出典元ページ

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