78 歳の男性。食事に時間がかかることを主訴として施設から歯科訪問診療の依頼があった。2 か月前に脳梗塞の診断を受けたが…

D問題 第30問

78 歳の男性。食事に時間がかかることを主訴として施設から歯科訪問診療の依頼があった。2 か月前に脳梗塞の診断を受けたが、現在も普通食を自力摂取しており、液体にはとろみをつけていないがむせは認められないという。誤嚥性肺炎の既往はない。口腔衛生指導後に行った口腔機能検査の結果、口腔機能低下症には該当しなかったが、オーラルディアドコキネシスで「パ」音のみ5回(基準値6回)であった。初診時の安静時顔面写真(別冊No. 4A)と口腔内写真(別冊No. 4B)を別に示す。主訴の改善のために次に行うのはどれか。1 つ選べ。

歯科医師 2024年(令和6年) 第30問の写真
正答 (4)
正答は (4)。ミールラウンドです。 【見るところ】 安静時の顔面写真(別冊No. 4A)では、口角の高さが左右で違い、片側の口唇の閉鎖が弱いように見え、脳梗塞による顔面の軽い麻痺が疑われます。口腔内写真(別冊No. 4B)では、上下に部分床義歯が入り、下顎前歯の歯頸部から隣接面に着色がみられます。 脳梗塞の後でも普通食を自分で食べられ、むせや誤嚥性肺炎の既往はなく、口腔機能低下症にも該当しません。気になる所見は、オーラルディアドコキネシスの「パ」が5回とやや少なく、口唇の動きが少し弱いことです。主訴は「食事に時間がかかる」ことなので、まずは施設での実際の食事の場面を観察するミールラウンドを行います。姿勢、一口の量、食べるペース、食べこぼしや口の中の溜め込み、義歯の使い方、食具・食形態が合っているかを多職種で評価し、食べ方の工夫や環境の調整につなげます。
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【ほかの選択肢】 (1) 味覚検査  味の感じ方の異常は訴えにない 誤り (2) 嚥下造影検査  誤嚥を疑う所見がなく、まず行う検査ではない 誤り (3) 嚥下内視鏡検査  誤嚥を疑う所見がなく、まず行う検査ではない 誤り (5) 改訂水飲みテスト  液体でもむせがなく、主訴(食事に時間がかかる)の評価として優先するものではない 誤り

出典:2024年(令和6年) 歯科医師国家試験 問30(厚生労働省 公表)出典元ページ

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