85 歳の男性。咀嚼困難と審美不良を主訴として来院した。上顎全部床義歯を紛失したという。診察の結果、下顎全部床義歯は特に…
A問題 第31問
85 歳の男性。咀嚼困難と審美不良を主訴として来院した。上顎全部床義歯を紛失したという。診察の結果、下顎全部床義歯は特に問題ないため、上顎全部床義歯のみを製作することとした。ある記録装置の写真(別冊No. 9A)とその描記路のパターン(別冊No. 9B)を別に示す。タッピングは複数回行ってもらった。治療用義歯が不要で、顎機能が正常と判断されるパターンはどれか。2 つ選べ。
- (1)ア
- (2)イ
- (3)ウ
- (4)エ
- (5)オ
正答 (2)(3)
正答は (2)と(3)。
【見るところ】
A:上顎の咬合床に描記板、下顎の義歯に描記針をつけた口内法のゴシックアーチ描記装置です。
B:ゴシックアーチ(矢じり形)と、タッピングポイント(赤い点)の位置です。
ア:タッピングポイントがばらつく
イ:1点にまとまり、アペックスのすぐ前方(0.6 mm)にある
ウ:1点にまとまり、アペックスと一致する
エ:描記路が曲がって乱れている
オ:1点だが、アペックスから2.0 mmと離れている
ゴシックアーチでは、描記路が左右対称でアペックス(頂点)がはっきりし、タッピングポイントがアペックスに一致するか、そのごく近く(前方1 mm程度以内とされる)に集まっていれば、下顎位が安定していて顎の機能は正常と判断します。イとウがこれにあたり、旧義歯の調整や治療用義歯で下顎位を整える必要はありません。
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【ほかの選択肢】
(1) ア タッピングポイントがばらつき、下顎位が安定していない 誤り
(4) エ 描記路が乱れ、顎関節や筋の機能の異常が疑われる 誤り
(5) オ タッピングポイントがアペックスから離れすぎており、習慣性の下顎位がずれている 誤り
これらの場合は、治療用義歯などで下顎位や顎の機能を整えてから、最終の義歯を製作します。
出典:2024年(令和6年) 歯科医師国家試験 問31(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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