85 歳の男性。舌の腫脹を主訴として来院した。7 年前から自覚していたがそのままにしていたという。15 年前から慢性腎不…
C問題 第67問
85 歳の男性。舌の腫脹を主訴として来院した。7 年前から自覚していたがそのままにしていたという。15 年前から慢性腎不全のために血液透析を受けている。舌全体の粘膜下に硬化性の腫瘤を認め、所属リンパ節に明らかな腫脹を触知しない。初診時の口腔内写真(別冊No. 27A)、生検時のH-E 染色病理組織像(別冊No. 27B)及びCongo-Red 染色病理組織像(別冊No. 27C)を別に示す。診断名はどれか。1 つ選べ。
- (1)脂肪腫
- (2)神経鞘腫
- (3)多形腺腫
- (4)リンパ管腫
- (5)アミロイドーシス
正答 (5)
正答は (5)。アミロイドーシスです。
【見るところ】
口腔内写真(A)では舌全体が大きくなり(巨舌)、表面に黄白色の小さな結節が多数見えます。H-E 染色(B)では、筋線維の間に好酸性で無構造の物質が塊状に沈着しています。Congo-Red 染色(C)では、その沈着物が橙赤色に染まっています。
長期の血液透析(15年)の患者で、舌全体が硬く腫れ、無構造の好酸性物質が Congo-Red 陽性なので、アミロイドーシスです。透析を長く続けると β₂ ミクログロブリン由来のアミロイドが沈着する透析アミロイドーシスが起こります。Congo-Red で染まったアミロイドは、偏光顕微鏡で緑色の複屈折(アップルグリーン)を示します。
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【ほかの選択肢】
(1) 脂肪腫 成熟した脂肪細胞の腫瘍で、Congo-Red には染まらない 誤り
(2) 神経鞘腫 紡錘形の細胞が柵状に並ぶ(Antoni A 型)腫瘍で、無構造物の沈着ではない 誤り
(3) 多形腺腫 唾液腺の腫瘍で、上皮・筋上皮と粘液・軟骨様の間質からなる 誤り
(4) リンパ管腫 拡張したリンパ管からなり、舌では表面に小さな水疱状の隆起をつくる 誤り
出典:2025年(令和7年) 歯科医師国家試験 問67(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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