9 歳の女児。上下顎右側歯槽部の膨隆を主訴として来院した。6 か月前から保護者が膨隆に気付いていたが自発痛の訴えはなく、…

D問題 第40問

9 歳の女児。上下顎右側歯槽部の膨隆を主訴として来院した。6 か月前から保護者が膨隆に気付いていたが自発痛の訴えはなく、徐々に下顎前歯の傾斜が強くなってきたという。初診時の口腔内写真(別冊No. 14A)、エックス線画像(別冊No. 14B)、CT(別冊No. 14C)及びH-E 染色病理組織像(別冊No. 14D)を別に示す。まず行うのはどれか。2 つ選べ。

歯科医師 2025年(令和7年) 第40問の写真(1/2)歯科医師 2025年(令和7年) 第40問の写真(2/2)
正答 (1)(2)
正答は (1)と(2)。 【見るところ】 口腔内写真(A)では、右側の上下顎の歯槽部が膨らみ、下顎前歯が傾いています。パノラマ(B)とCT(C)では、上顎右側と下顎右側に、境界のはっきりした大きな透過像(囊胞)があり、中に永久歯の歯胚が押しやられて含まれています。病理組織像(D)では、囊胞の壁は薄く、表面が錯角化した重層扁平上皮で、基底細胞が柵状に並んでいます。 組織像から歯原性角化囊胞と診断でき、上下顎に複数あります。9歳の子どもで、囊胞の中に後継の永久歯の歯胚があるので、まず囊胞の上の乳歯を抜き、そこから囊胞を開いて開窓術を行い、囊胞を小さくして周りの骨の新生を待ちます。こうすると歯胚を残して萌出を誘導できます。顎骨の多発性の歯原性角化囊胞では基底細胞母斑症候群(Gorlin 症候群)を疑い、全身の検査も行います。
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【ほかの選択肢】 (3) 摘出搔爬術  大きな囊胞を一度に摘出すると、中の歯胚も取ることになり、まず行う処置ではない 誤り (4) 上顎洞根治術  慢性の上顎洞炎に行う術式 誤り (5) 下顎区域切除術  顎骨を連続して切り取る術式で、悪性腫瘍などに行う。子どもの囊胞には侵襲が大きすぎる 誤り

出典:2025年(令和7年) 歯科医師国家試験 問40(厚生労働省 公表)出典元ページ

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