医薬品の代謝、排泄に関する記述のうち、正しいものはどれか。…

人体の働きと医薬品 第32問

医薬品の代謝、排泄に関する記述のうち、正しいものはどれか。

正答 (3)
正答は (3)。血漿タンパク質と結合した有効成分は代謝されない、という記述が正しい内容です。 【(3)正しい ―― 複合体は代謝も排泄もされません】 血液中で血漿タンパク質(主にアルブミン)と結合して複合体を形成している有効成分の分子は、薬物代謝酵素の作用で代謝されず、また、トランスポーターによって輸送されることもありません。さらに、腎臓で濾過されないため尿中にも排泄されません。その結果、血液中に留まり、作用が持続することになります。 【複合体と遊離型】 複合体(結合型) …… 代謝されず、排泄もされない。
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血液中に留まる 遊離型 …… 組織へ移行して薬効を示し、代謝・排泄される この結合は速やかかつ可逆的です。 【(1)が誤り ―― 「脂溶性」ではなく「水溶性」です】 有効成分は代謝を受けて、作用を失ったり(不活性化)、作用が現れたり(代謝的活性化)、あるいは体外へ排泄されやすい水溶性の物質に変化したりします。体外へ排泄されやすいのは、尿に溶けて出ていける水溶性の物質です。「脂溶性」としている点が誤りです。 【(2)が誤り ―― 排出経路は限られません】 排泄とは、代謝によって生じた物質(代謝物)が体外へ排出されることですが、排出経路は尿中、呼気中、汗中、母乳中に限られません。糞便中(胆汁を経由するもの)もあります。また、腸肝循環によって、胆汁中に排出された成分の一部が小腸で再吸収されて肝臓に戻されることもあります。なお、母乳中への移行については、乳児に対する副作用の発現という点で注意が必要です。 【(4)が誤り ―― 「肝動脈」ではなく「門脈」です】 経口投与後、消化管で吸収された有効成分は、門脈という血管を経由して肝臓に運ばれ、肝臓に存在する酵素の働きにより代謝を受けます。これを肝初回通過効果といいます。肝動脈は、肝臓そのものに酸素や栄養を送る血管であって、消化管からの血液が流れ込む経路ではありません。 【(5)が誤り ―― 未変化体のままのものもあります】 循環血液中に存在する有効成分の多くは、未変化体のまま、または代謝物の形で腎臓から尿中に排泄されます。「代謝物の形でのみ」という限定が誤りです。なお、腎機能が低下した人では、尿中への排泄が遅れ、血中濃度が下がりにくくなるため、医薬品の効き目が過剰に現れることがあります。

出典:登録販売者試験 令和5年度(愛媛県 公表問題)出典元ページ

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