かぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。…
主な医薬品とその作用 第22問
かぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。a 柴胡桂枝湯は、体力中等度又はやや虚弱で、多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・吐きけ等を伴うもののかぜの中期から後期の症状に適すとされる。b 構成生薬としてカンゾウを含む香蘇散は、体力虚弱で、胃腸が弱く神経過敏で気分がすぐれないもののかぜのひきはじめに適すとされる。c 小青竜湯は、体力充実して、かぜのひきはじめで、寒気がして発熱、頭痛があり、体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの感冒等に適すとされる。d 葛根湯は、頭痛、肩こりにも効果があり、カンゾウが配合されていないことから安心して利用できる漢方処方製剤の一つである。
- (1)(a、b)
- (2)(a、d)
- (3)(b、c)
- (4)(c、d)
正答 (1)
正答は (1)。正しいのは(a)(b)の2つです。
【(a)正しい ―― 柴胡桂枝湯はかぜの中期から後期】
柴胡桂枝湯は、体力中等度又はやや虚弱で、多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・吐きけ等を伴うもののかぜの中期から後期の症状に適すとされます。
かぜに用いる漢方処方製剤は、どの時期に使うかで整理すると覚えやすくなります。
ひきはじめ・初期 …… 葛根湯、麻黄湯、桂枝湯、香蘇散、小青竜湯
中期から後期 …… 柴胡桂枝湯
こじれて長引いたとき …… 麦門冬湯(空咳)、竹茹温胆湯
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柴胡桂枝湯はカンゾウを含み、まれに重篤な副作用として間質性肺炎、肝機能障害を生じることが知られています。
【(b)正しい ―― 香蘇散はカンゾウを含む】
香蘇散は、体力虚弱で、胃腸が弱く神経過敏で気分がすぐれないもののかぜのひきはじめに適すとされます。記述のとおり構成生薬としてカンゾウを含みます。
「胃腸が弱い」「神経過敏」という条件が付いている点が特徴で、マオウを含まないため、胃腸の弱い人にも使いやすい処方です。
【(c)が誤り ―― それは麻黄湯の説明】
設問の(c)に書かれている「体力充実して、かぜのひきはじめで、寒気がして発熱、頭痛があり、体のふしぶしが痛く汗が出ていないもの」は、麻黄湯の説明です。
本当の小青竜湯は、体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様の痰を伴う咳や鼻水が出るものの気管支炎、鼻水、アレルギー性鼻炎などに適すとされます。
麻黄湯 …… 体力充実。汗が出ていない。ふしぶしが痛い
小青竜湯 …… 体力中等度又はやや虚弱。うすい水様の痰、鼻水
なお、小青竜湯はマオウとカンゾウの両方を含みます。
【(d)が誤り ―― 葛根湯はカンゾウを含む】
葛根湯はカンゾウを含みます。「カンゾウが配合されていないことから安心して利用できる」という記述は、事実としても誤りですし、考え方としても誤りです。
葛根湯は体力中等度以上の人に用いるもので、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)には不向きとされ、またマオウも含みます。まれに重篤な副作用として肝機能障害、偽アルドステロン症を生じることが知られています。
なお、葛根湯が頭痛、肩こりにも効果があるという部分自体は正しい記述です。誤っているのは後半だけですが、一部でも誤っていれば選択肢全体が誤りになります。
【カンゾウを含むかどうかの整理】
かぜの症状緩和に用いる主な漢方処方製剤(葛根湯、麻黄湯、小柴胡湯、柴胡桂枝湯、小青竜湯、桂枝湯、香蘇散、半夏厚朴湯、麦門冬湯)のうち、半夏厚朴湯を除くいずれも、構成生薬としてカンゾウを含みます。偽アルドステロン症に注意すべき処方が多い、という前提で臨むのが安全です。
出典:登録販売者試験 令和2年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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