アレルギーに関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。…
主な医薬品とその作用 第42問
アレルギーに関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。a アレルゲンが体内に入り込むと、その物質を特異的に認識した免疫アルブミンにより肥満細胞が刺激される。b アレルギーの発症に関わるマスト細胞は、肥満細胞ともいい、肥満症にも関与している。c 肥満細胞から遊離したヒスタミンは、血管拡張や血管透過性亢進等の作用を示し、アレルギー症状を引き起こす。d 蕁麻疹については、アレルゲンとの接触以外に、皮膚への物理的な刺激によって生じるものも知られている。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (2)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
- (3)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 正
- (4)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (5)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
正答 (3)
正答は (3)。(a)誤、(b)誤、(c)正、(d)正です。
【(a)が誤り ―― 「免疫アルブミン」という用語はない】
アレルゲンが体内に入り込むと、その物質を特異的に認識した免疫グロブリンによって肥満細胞が刺激されます。
設問は「免疫アルブミン」としていますが、そのような用語はありません。アルブミンとグロブリンは、どちらも血漿タンパク質ですが、働きがまったく違います。
アルブミン …… 血液の浸透圧を保持する。
ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成し、それらが代謝や排泄を受けにくくする
解説の続きをみる続きを閉じる
グロブリン …… このうち免疫グロブリンが、
抗体として異物を特異的に認識する
一字違いの用語を差し替えるのは、定番の作り方です。アレルギーに関わるのはグロブリンと、はっきり覚えてください。
【(b)が誤り ―― 肥満細胞は肥満症と無関係】
マスト細胞は肥満細胞ともいいますが、肥満症には関与していません。
「肥満」という語は、細胞の内部が顆粒で満たされ、膨れて見えることに由来するもので、体型の肥満とはまったく関係がありません。
肥満細胞は、皮膚や粘膜に多く分布する細胞で、内部にヒスタミンなどの生理活性物質を蓄えています。抗体の働きによって刺激されると、これらを一気に放出します。
【(c)正しい ―― ヒスタミンの作用】
肥満細胞から遊離したヒスタミンは、血管拡張や血管透過性亢進等の作用を示し、アレルギー症状を引き起こします。
血管拡張 → 皮膚が赤くなる、鼻づまりが起こる
血管透過性亢進 → 血漿成分が血管の外にしみ出し、
むくみ(浮腫)が生じる
そのほか、知覚神経を刺激して痒みを生じさせ、気道の平滑筋を収縮させます。
【(d)正しい ―― 物理的な刺激による蕁麻疹】
蕁麻疹については、アレルゲンとの接触以外に、皮膚への物理的な刺激等によって肥満細胞からヒスタミンが遊離して生じるものも知られています。
皮膚への物理的な刺激(こすれ、圧迫)
引っかき
日光
発汗
これらによって生じる蕁麻疹は、アレルゲンが特定できないため、「アレルギーだから何か食べたはず」と決めつけてはいけません。
【アレルギー反応の流れをもう一度】
アレルゲンが皮膚や粘膜から体内に入り込む
→ 免疫グロブリン(抗体)が特異的に認識する
→ 肥満細胞が刺激される
→ ヒスタミンやプロスタグランジン等が遊離する
→ 血管拡張、血管透過性亢進などが起こる
→ 痒み、鼻汁、くしゃみ、発赤、むくみなどの症状
【薬の働く場所の違い】
抗ヒスタミン成分 …… ヒスタミンが受容体と結合するのを妨げる
抗アレルギー成分(クロモグリク酸ナトリウム) ……
ヒスタミンの遊離そのものを抑える
働く段階が違う、という点が頻出です。なお、クロモグリク酸ナトリウムは、アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎には効果がないこと、通常、抗ヒスタミン成分と併用されることも押さえておきましょう。
出典:登録販売者試験 令和2年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ
最終更新日
「主な医薬品とその作用」のほかの問題
- 令和3年度 第23問かぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ
- 令和4年度 第29問眠気防止薬の有効成分として配合されるカフェインに関する記述の正誤について、正しい組合せを
- 令和5年度 第35問瀉下薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
- 令和6年度 第41問次の表は、ある一般用医薬品の貧血用薬に含まれている成分の一覧である。この医薬品を購入する
- 令和7年度 第47問眼科用薬及びその配合成分に関する記述について、正しいものの組合せを選べ。
- 令和8年度 第53問歯痛・歯槽膿漏薬の配合成分とその配合目的との関係について、正しいものの組合せを選べ。
スポンサーリンク

