医薬品の有効成分の吸収及び代謝に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。…

人体の働きと医薬品 第33問

医薬品の有効成分の吸収及び代謝に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。ア 一般に消化管からの吸収は、医薬品成分の濃度が高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象ではなく、消化管が積極的に取り込むものである。イ 坐剤は、肛門から挿入すると直腸内で溶解し、薄い直腸内壁の粘膜から有効成分が吸収されるため、内服薬よりも全身作用が緩やかに現れる。ウ 抗狭心症薬のニトログリセリン(舌下錠、スプレー)は、口腔粘膜から吸収され、初めに肝臓で代謝を受けて全身に分布する。エ 有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品の場合、浸透する量は皮膚の状態、傷の有無やその程度などによって影響を受ける。

正答 (5)
正答は (5)。正しいのは(エ)だけです。 【(ア)が誤り ―― 消化管吸収は「受動的な拡散」】 一般に、消化管からの吸収は、濃度の高いほうから低いほうへ受動的に拡散していく現象です。消化管が積極的に取り込んでいるわけではありません。設問はこれを正反対に書いています。 この理解が効いてくる場面 …… 受動的な拡散だからこそ、同時に服用した食品や他の医薬品によって吸収量が変わり、また消化管が荒れていれば吸収に差が出ます。 【(イ)が誤り ―― 坐剤は「速やかに」現れる】 直腸の粘膜下には、静脈が豊富に分布しています。そこから吸収された成分は、肝臓を経由せずに循環血液中に入るため、内服薬よりも全身作用が速やかに現れます。「緩やかに」としている点が誤りです。
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坐剤が使われる理由も、ここにあります。 嘔吐しているときや乳幼児でも使え、効き始めが速いのが利点です。 【(ウ)が誤り ―― 舌下錠は肝臓を通らない】 ニトログリセリンの舌下錠やスプレーは、口腔粘膜から吸収され、肝臓で代謝を受けることなく全身に分布します。これを肝初回通過効果を受けないといいます。狭心症の発作時に即効性が求められるため、この経路が選ばれています。「初めに肝臓で代謝を受けて」としている点が誤りです。 肝初回通過効果を受けるもの …… 内服薬(経口投与)。  小腸などで吸収され、門脈から肝臓を通ってから全身に回ります。 受けにくいもの …… 舌下錠、坐剤、貼付剤、点鼻薬など。 【(エ)正しい ―― 経皮吸収は皮膚の状態に左右される】 皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品では、浸透する量が皮膚の状態、傷の有無やその程度によって変わります。傷のある部位では吸収量が増え、思わぬ全身作用が現れることがあるため注意が必要です。

出典:登録販売者試験 令和元年度(福岡県 公表問題)出典元ページ

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