鎮咳去痰薬に配合される成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。…
主な医薬品とその作用 第71問
鎮咳去痰薬に配合される成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。ア デキストロメトルファン臭化水素酸塩は麻薬性鎮咳成分とも呼ばれ、長期連用や大量摂取によって倦怠感や虚脱感、多幸感等が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがある。イ トリメトキノール塩酸塩は、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。ウ バクモンドウは、バラ科のホンアンズ、アンズ等の種子を基原とする生薬で、体内で分解されて生じた代謝物の一部が延髄の呼吸中枢、咳嗽中枢を鎮静させる作用を示すとされる。エ ジプロフィリンは、自律神経系を介さずに気管支の平滑筋に直接作用し、弛緩させ、気管支を拡張させる。
- (1)ア: 正 イ: 正 ウ: 正 エ: 誤
- (2)ア: 正 イ: 誤 ウ: 正 エ: 正
- (3)ア: 誤 イ: 正 ウ: 正 エ: 誤
- (4)ア: 誤 イ: 正 ウ: 誤 エ: 正
- (5)ア: 誤 イ: 誤 ウ: 誤 エ: 誤
正答 (4)
正答は (4)。正しいのは(イ)と(エ)です。
【(ア)が誤り ―― デキストロメトルファンは「非麻薬性」】
デキストロメトルファン臭化水素酸塩は、非麻薬性の鎮咳成分です。麻薬性ではありません。
麻薬性鎮咳成分 …… コデインリン酸塩水和物、
ジヒドロコデインリン酸塩。
長期連用や大量摂取によって倦怠感や虚脱感、多幸感等が現れ、薬物依存につながるおそれがあります。
濫用等のおそれのある医薬品に指定されています。
このほか、胃腸の運動を低下させるため便秘を生じやすく、呼吸抑制のおそれから12歳未満の小児には使用できません。
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非麻薬性鎮咳成分 …… デキストロメトルファン臭化水素酸塩、
ノスカピン、チペピジンヒベンズ酸塩、クロペラスチン塩酸塩、ジメモルファンリン酸塩など。
【(イ)正しい ―― トリメトキノール塩酸塩】
アドレナリン作動成分で、交感神経系を刺激して気管支を拡張させ、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めます。
同じ仲間 …… メチルエフェドリン塩酸塩、
メトキシフェナミン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩水和物、フェニレフリン塩酸塩、マオウ(生薬)。
共通する注意 …… 心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害の
診断を受けた人では症状を悪化させるおそれがあります。
メチルエフェドリンとマオウには依存性があります。
【(ウ)が誤り ―― それはキョウニンの説明】
「バラ科のホンアンズ、アンズ等の種子を基原とし、体内で分解されて生じた代謝物の一部が延髄の呼吸中枢、咳嗽中枢を鎮静させる」のはキョウニン(杏仁)の説明です。
バクモンドウ(麦門冬) …… ユリ科のジャノヒゲの根の膨大部を
基原とする生薬で、鎮咳、去痰、滋養強壮等の作用を期待して用いられます。
麦門冬湯という漢方処方の名にもなっています。
鎮咳去痰薬の主な生薬
キョウニン …… バラ科のホンアンズ等の種子。鎮咳。
ナンテンジツ …… メギ科のシロミナンテン等の果実。鎮咳。
ゴミシ …… マツブサ科のチョウセンゴミシの果実。鎮咳。
シャゼンソウ …… オオバコ科のオオバコの花期の全草。去痰。
オウヒ …… バラ科のヤマザクラ等の樹皮。去痰。
セキサン …… ヒガンバナ科のヒガンバナの鱗茎。去痰。
セネガ、オンジ …… ヒメハギ科。去痰。
糖尿病の検査値に影響(尿糖値に偽陽性)するため注意。
キキョウ …… キキョウ科のキキョウの根。去痰。
バクモンドウ …… ユリ科のジャノヒゲの根の膨大部。鎮咳去痰。
【(エ)正しい ―― ジプロフィリン】
ジプロフィリンなどのキサンチン系成分は、自律神経系を介さずに気管支の平滑筋に直接作用して弛緩させ、気管支を拡張させます。
注意点 …… 中枢神経系に対する興奮作用を示すため、
てんかんの診断を受けた人や、甲状腺機能障害、心臓病の診断を受けた人では症状を悪化させるおそれがあり、相談が必要です。
「自律神経系を介さずに直接」という表現が、アドレナリン作動成分との違いを示す鍵になります。
出典:登録販売者試験 令和元年度(福岡県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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