止瀉薬に配合される成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。…

主な医薬品とその作用 第74問

止瀉薬に配合される成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。ア タンニン酸アルブミンは、腸粘膜のタンパク質と結合して不溶性の膜を形成し、腸粘膜をひきしめる(収斂)ことにより、腸粘膜を保護することを目的として用いられる。イ オウレンは、収斂作用のほか、抗菌作用、抗炎症作用も期待して用いられる。ウ 次没食子酸ビスマスは、細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として用いられる。エ 木クレオソートは、有害な物質を吸着させることを目的として用いられる。

正答 (1)
正答は (1)。正しいのは(ア)と(イ)です。 【(ア)正しい ―― タンニン酸アルブミン】 腸粘膜のタンパク質と結合して不溶性の膜を形成し、腸粘膜をひきしめる(収斂)ことにより、腸粘膜を保護することを目的として用いられます。 重要な注意 ……  タンニン酸アルブミンに含まれるアルブミンは、牛乳に含まれるタンパク質(カゼイン)から  精製された成分であるため、牛乳にアレルギーがある人では使用を避ける必要があります。  「卵はリゾチーム、牛乳はタンニン酸アルブミン」と対で覚えてください。
解説の続きをみる続きを閉じる
収斂成分 ……  次没食子酸ビスマス、次硝酸ビスマスなどのビスマスを含む成分も収斂成分です。 【(イ)正しい ―― オウレン】 キンポウゲ科のオウレン等の根をほとんど除いた根茎を基原とする生薬で、収斂作用のほか、抗菌作用、抗炎症作用も期待して用いられます。 有効成分 …… ベルベリン。  オウバク(ミカン科のキハダ等の樹皮)にも含まれており、腸内の細菌によるものと考えられる  下痢の症状を鎮めることを目的として用いられます。  どちらも苦味健胃薬としても使われます。 【(ウ)が誤り ―― 細菌性の下痢には使わない】 次没食子酸ビスマスなどのビスマスを含む成分は、収斂作用によって腸粘膜をひきしめ、腸粘膜を保護することを目的として用いられます。 重要な注意 ……  細菌性の下痢や食中毒のときに安易に使用してはいけません。  腸の運動を止めてしまうことで、かえって状態を悪化させるおそれがあるためです。  設問は、この点を正反対に書いています。 ビスマスのその他の注意  海外において、長期連用した場合に精神神経症状(不安、記憶力減退、注意力低下、頭痛等)が現れたとの報告があるため、1週間以上継続して使用しないこととされています。  アルコールと一緒に摂取されると循環血液中への移行が高まり、精神神経症状を生じるおそれがあるため、服用時には飲酒を避ける必要があります。  胃潰瘍のある人では、損傷した粘膜から血液中に移行しやすくなるため、注意が必要です。  妊婦または妊娠していると思われる女性は、胎児への移行が考えられるため  使用を避けます。 【(エ)が誤り ―― 木クレオソートは吸着成分ではない】 木クレオソートは、殺菌作用のほか、局所麻酔作用もあるとされ、また、過剰な腸管の運動を正常化し、あわせて水分や電解質の分泌も抑える止瀉作用もあります。出題当時の手引き(平成30年3月版)では、腸内殺菌成分の一つとして挙げられています。 「有害な物質を吸着させる」のは ……  吸着成分である  炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、天然ケイ酸アルミニウム等の説明です。 木クレオソートの注意 ……  過剰な腸管の運動を正常化するものであり、止瀉薬として用いられます。  なお、木材を原料とする木クレオソートと、石炭を原料とする石炭クレオソート(発がん性)は別のものです。 【止瀉薬の成分の整理】 収斂成分 ……  タンニン酸アルブミン(牛乳アレルギー注意)、ビスマスを含む成分(1週間以上使用しない、飲酒を避ける、細菌性下痢には使わない)、オウバク、オウレン、ゴバイシ。 腸運動抑制成分 ……  ロペラミド塩酸塩  (食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢に用い、食あたり、水あたりには適用しない。  15歳未満の小児には使用しない。  便秘を避けなければならない人は使用しない。  2〜3日間使用しても改善しなければ受診する)。 吸着成分 ……  炭酸カルシウム、天然ケイ酸アルミニウム等。 腸内殺菌成分 ……  ベルベリン塩化物、タンニン酸ベルベリン、アクリノール、木クレオソート  (令和4年3月版の手引きからは生薬成分の項)。  通常の腸内細菌のバランスにも影響を与えるため、下痢の症状がある時に、その原因となっている細菌を死滅させることを目的として必要な場合にのみ使用されます。 生薬成分 ……  ゲンノショウコ、アセンヤク。

出典:登録販売者試験 令和2年度(福岡県 公表問題)出典元ページ

最終更新日

この回を通しで解く この分野を年度横断で解く

「主な医薬品とその作用」のほかの問題

  1. 令和3年度 第94問毛髪用薬及び頭皮・毛根に作用する配合成分に関する以下の記述について、誤っているものを下か
  2. 令和4年度 第93問歯痛・歯槽膿漏薬に配合される成分とその目的とする作用に関する以下関係の正誤について、正し
  3. 令和5年度 第92問禁煙補助剤に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。
  4. 令和6年度 第92問皮膚及びきず口等に用いる薬並びにその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み
  5. 令和7年度 第91問毛髪用薬の配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい
  6. 令和元年度 第90問歯痛及び歯周病に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。

問題文・解答の修正依頼

スポンサーリンク