殺虫剤の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。…
主な医薬品とその作用 第99問
殺虫剤の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。a ジクロルボスは、有機リン系殺虫成分であり、アセチルコリンを分解する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)と可逆的に結合してその働きを阻害する。b ピレスロイド系殺虫成分の殺虫作用は、神経細胞に直接作用して神経伝達を阻害することによるものである。c プロポクスルは、有機塩素系殺虫成分で、アセチルコリンエステラーゼの阻害によって殺虫作用を示し、一般に有機リン系殺虫成分に比べて毒性が高い。d メトプレンは、幼虫が十分成長して蛹になるのを抑えているホルモン(幼若ホルモン)に類似した作用を有し、幼虫が蛹になるのを妨げる。
- (1)(a、c)
- (2)(a、d)
- (3)(b、c)
- (4)(b、d)
- (5)(c、d)
正答 (4)
正答は (4)。正しいのは(b)(d)の2つです。
【(a)が誤り ―― 有機リン系は「不可逆的」に結合】
ジクロルボスは有機リン系殺虫成分ですが、アセチルコリンエステラーゼと不可逆的に結合してその働きを阻害します。可逆的ではありません。
有機リン系の毒性 …… ほ乳類や鳥類では速やかに分解されて排泄されるため毒性は比較的低いとされますが、高濃度又は多量に曝露した場合には神経の異常な興奮が起こり、縮瞳、呼吸困難、筋肉麻痺等の症状が現れます。
この場合は直ちに医師の診断を受ける必要があります。
解説の続きをみる続きを閉じる
【(b)正しい ―― ピレスロイド系】
神経細胞に直接作用して神経伝達を阻害することにより殺虫作用を示します。除虫菊の成分から開発された成分で、比較的速やかに自然分解して残効性が低いため、家庭用殺虫剤に広く用いられています。ペルメトリン、フェノトリン、フタルスリンが代表的で、フェノトリンはシラミの駆除を目的として人体に直接適用される唯一の殺虫成分です。
【(c)が誤り ―― プロポクスルはカーバメイト系で毒性は低い】
プロポクスルはカーバメイト系殺虫成分です。アセチルコリンエステラーゼの阻害によって殺虫作用を示す点は有機リン系と同じですが、その結合は可逆的であり、一般に有機リン系に比べて毒性は低いとされています。設問は「有機塩素系」「毒性が高い」の2点が誤りです。
有機塩素系 …… オルトジクロロベンゼンなど。
ピレスロイド系と同様に神経の伝達を阻害しますが、残留性や体内蓄積性の問題から、現在ではウジ、ボウフラの防除の目的で使用されるのみです。
【(d)正しい ―― メトプレン】
昆虫成長阻害成分で、幼虫が十分成長して蛹になるのを抑えている幼若ホルモンに類似した作用を持ち、幼虫が蛹になるのを妨げます。ただし、蛹にならずに成虫になる不完全変態の昆虫や、シラミのように蛹を経ない昆虫には効果がありません。ピリプロキシフェンも同じ働きをします。
出典:登録販売者試験 令和3年度(神奈川県 公表問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。解説は神奈川県の見解ではありません。内容について、神奈川県へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「主な医薬品とその作用」のほかの問題
- 令和6年度 第79問コレステロール及びリポタンパク質に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 令和7年度 第65問眠気を促す薬及びその配合成分等に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 令和7年度 第91問みずむし・たむし用薬及びその配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 令和4年度 第77問コレステロール及びリポタンパク質に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 令和5年度 第63問かぜ(感冒)の症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する次の記述のうち、正しいものの組合せ
- 令和5年度 第89問きず口等の殺菌消毒成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
スポンサーリンク

