漢方の特徴・漢方薬使用における基本的な考え方に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…

主な医薬品とその作用 第56問

漢方の特徴・漢方薬使用における基本的な考え方に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 一般の生活者においては、「漢方薬は作用が穏やかで、副作用が少ない」などという認識がなされていることがあるが、間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用が起きることがある。b 漢方薬を使用する場合、漢方独自の病態認識である「証」に基づいて用いることが、有効性及び安全性を確保するために重要であり、病態認識には虚実、陰陽、気血水、五臓などがある。c 漢方処方は、処方全体としての適用性等、その性質からみて処方自体が一つの有効成分として独立したものという見方をすべきものである。d 日本の漢方医学に基づく漢方薬は、現代中国で利用されている中医学に基づく中薬、韓国の韓医学に基づく韓方薬と考え方は同じで、区別されてはいない。

正答 (1)
正答は (1)。組み合わせは a 正、b 正、c 正、d 誤 です。 【(a)正しい ―― 重篤な副作用は起こる】 一般の生活者においては、「漢方薬は作用が穏やかで、副作用が少ない」などという認識がなされていることがありますが、間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用が起きることがあります。記述のとおりです。 代表的な組み合わせを覚えておきましょう。 小柴胡湯 …… 間質性肺炎。インターフェロン製剤で治療を受けている人は使用を避ける 防已黄耆湯、防風通聖散、大柴胡湯 …… 肝機能障害、間質性肺炎
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黄連解毒湯 …… 肝機能障害、腸間膜静脈硬化症 カンゾウを含む処方 …… 偽アルドステロン症 マオウを含む処方 …… 心臓病、高血圧、甲状腺機能障害の人は注意 ダイオウを含む処方 …… 瀉下薬との併用を避ける。授乳婦では乳児に下痢 【(b)正しい ―― 証に基づいて用いる】 漢方薬を使用する場合、漢方独自の病態認識である「証」に基づいて用いることが、有効性及び安全性を確保するために重要です。病態認識には虚実、陰陽、気血水、五臓などがあります。記述のとおりです。 一般用医薬品の効能効果に書かれている「体力中等度以上」「体力虚弱」といった表現は、この虚実の考え方を、一般の生活者に分かりやすく示したものです。 実の病態 …… 体力が充実している。「体力充実」「体力中等度以上」 虚の病態 …… 体力が衰えている。「体力虚弱」「体力中等度以下」 中間の病態 …… 「体力中等度」 体力に関わらず …… 虚実に関わらず幅広く用いられる 証に合わない漢方処方製剤が使用されたため、症状の悪化や副作用を引き起こす場合があるという点も重要です。 【(c)正しい ―― 処方全体で一つの有効成分】 漢方処方は、処方全体としての適用性等、その性質からみて処方自体が一つの有効成分として独立したものという見方をすべきものです。記述のとおりです。 この考え方があるため、配合されている個々の生薬成分の作用を個別に挙げて説明することは、広告として不適当とされています。第4章の広告の設問ともつながる論点です。 また、生薬製剤は、個々の生薬成分の薬効を主に考えて配合されたものであり、漢方処方製剤とは明らかに異なるものです。この区別も問われます。 【(d)が誤り ―― 区別されている】 日本の漢方医学に基づく漢方薬は、現代中国で利用されている中医学に基づく中薬とも、韓国の韓医学に基づく韓方薬とも、明らかに別物であり、区別されています。 漢方医学は、古来中国から伝わり、日本において独自に発展してきた医学です。「漢」という字から中国のものと思いがちですが、日本で育った体系である、という点が問われます。 【漢方処方製剤の使用上の注意】 あわせて、次の点も押さえておきましょう。 症状の改善に関わらず、体質に合わない場合は使用を中止する 用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3か月未満の乳児には使用しない 漢方処方製剤は、症状そのものの改善を主眼としているものだけでなく、体質の改善を主眼としているものも多い 比較的長期間(1か月位)継続して服用されることがある

出典:登録販売者試験 令和6年度(愛知県 公表問題)出典元ページ

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