クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)及びCJD訴訟に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
医薬品に共通する特性と基本的な知識 第18問
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)及びCJD訴訟に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a CJDは、ウイルスが原因とされている。b CJDは、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。c CJD訴訟は、脳外科手術等に用いられていたウシ乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する損害賠償訴訟である。d 生物由来の医薬品等によるCJD等の感染被害を受けて、独立行政法人医薬品医療機器総合機構による生物由来製品による感染等被害救済制度の創設等がなされた。
- (1)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (3)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (4)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (5)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
正答 (3)
正答は (3)。組み合わせは a 誤、b 正、c 誤、d 正 です。
クロイツフェルト・ヤコブ病は、覚えるべき点が3つに絞られます。病原体は何か、原料は何か、症状は何かです。この設問はその3つすべてを問うています。
【(a)が誤り ―― プリオンはウイルスではない】
クロイツフェルト・ヤコブ病の原因は、プリオンというタンパク質の一種です。ウイルスではありません。
プリオンは、細菌でもウイルスでもなく、タンパク質の一種です。このタンパク質が正常なものとは異なる形に変化し、脳の組織に感染して、次第に認知症に類似した症状を引き起こすとされています。
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病原体がタンパク質であるため、通常の消毒や加熱では不活化されにくく、これが十分な処理を難しくしていました。
【(b)正しい ―― 症状は認知症に類似】
クロイツフェルト・ヤコブ病は、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病です。記述のとおりです。
薬害訴訟の設問では、スモンの症状と入れ替える出題が定番です。確実に区別してください。
クロイツフェルト・ヤコブ病 …… 次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る
スモン(亜急性脊髄視神経症) …… 初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難、重症例では視覚障害から失明に至ることもある
【(c)が誤り ―― 原料はウシではなくヒト】
クロイツフェルト・ヤコブ病訴訟は、脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病に罹患したことに対する損害賠償訴訟です。ウシ乾燥硬膜ではありません。
ヒト乾燥硬膜は、脳外科手術の際に、脳を覆う硬膜の代わりとして移植する材料として用いられていました。その原料が、プリオンを不活化するための十分な化学的処理が行われないまま製品として流通し、移植を受けた患者にクロイツフェルト・ヤコブ病が発生しました。
「ウシ」と書かれているのは、いわゆる牛海綿状脳症との混同を誘う仕掛けです。医薬品の薬害として問われているのはヒト由来の乾燥硬膜ですので、ここを取り違えないでください。
【(d)正しい ―― 生物由来製品感染等被害救済制度】
生物由来の医薬品等によるクロイツフェルト・ヤコブ病等の感染被害を受けて、独立行政法人医薬品医療機器総合機構による生物由来製品による感染等被害救済制度の創設等がなされました。記述のとおりです。
薬害事件と、それを契機に整えられた制度の対応を整理しておきましょう。
サリドマイド訴訟、スモン訴訟 …… 医薬品副作用被害救済制度の創設(1979年)
ヒト免疫不全ウイルス訴訟 …… 緊急輸入制度の創設、感染症報告の義務づけ
クロイツフェルト・ヤコブ病訴訟 …… 生物由来製品感染等被害救済制度の創設
C型肝炎訴訟 …… 医薬品等行政評価・監視委員会の設置
あわせて、2002年の薬事法改正により、生物由来製品の安全対策の強化も図られています。
なお、この訴訟は、国、輸入販売業者及び製造業者を被告として提訴され、2002年3月に和解が成立しました。
出典:登録販売者試験 令和7年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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最終更新日
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