きず口等の殺菌消毒薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。…
主な医薬品とその作用 第49問
きず口等の殺菌消毒薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。a ヨードチンキは、アルカリ性になると殺菌力が低下するため、石けん等と併用する場合には、石けん分をよく洗い落としてから使用するべきである。b 火傷(熱傷)や化膿した創傷面の消毒、口腔内の殺菌・消毒などを併せて目的とする殺菌消毒薬については、医薬部外品としても製造販売されている。c オキシドール(過酸化水素水)は、一般細菌類の一部(連鎖球菌、黄色ブドウ球菌などの化膿菌)に対する殺菌消毒作用を示すが、作用の持続性は乏しく、また、組織への浸透性も低い。d 創傷面が汚れているときには、創傷面の水洗は行わず、創傷表面を乾燥させるタイプの医薬品を使用するべきである。
- (1)(a、c)
- (2)(b、c)
- (3)(b、d)
- (4)(a、d)
正答 (1)
正答は (1)。(a、c)の組み合わせです。
【(a)正しい ―― ヨードチンキは石けんと相性が悪い】
ヨードチンキは、ヨウ素およびヨウ化カリウムをエタノールに溶解させたもので、皮膚刺激性が強く、粘膜や目の周りへの使用は避ける必要があります。
そして要点がこれです。ヨウ素系殺菌消毒成分は、アルカリ性になると殺菌力が低下します。石けんはアルカリ性ですから、石けんと併用する場合には石けん分をよく洗い落としてから使用しなければなりません。
理由まで押さえると、他のヨウ素系成分にも応用が利きます。ポビドンヨードも同じ性質をもち、遊離したヨウ素が殺菌作用の本体です。あわせて、ヨウ素はレモン汁やお茶などに含まれるビタミンC等と反応すると脱色して殺菌作用が失われることも押さえておいてください。
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【(b)誤り ―― 医薬部外品ではなく医薬品】
ここが引っかけどころです。火傷(熱傷)や化膿した創傷面の消毒、口腔内の殺菌・消毒などを併せて目的とする殺菌消毒薬は、医薬品としてのみ製造販売されています。医薬部外品ではありません。
区別の線引きはこうです。
医薬部外品として製造販売できるもの
→ 日常の生活において生じる、比較的小さなきず、
擦り傷、掻き傷等の消毒。効能の範囲が限られる
医薬品としてのみ製造販売されるもの
→ 火傷や化膿した創傷面の消毒、口腔内の殺菌・消毒等を
併せて目的とするもの
重い症状に踏み込むものは医薬品でなければならない、という趣旨です。医薬部外品は効能・効果の範囲が限定されているという原則から導けます。
【(c)正しい ―― オキシドールは短く浅い】
オキシドール(過酸化水素水)の作用は、過酸化水素の分解に伴って発生する活性酸素による酸化と、発生する酸素による泡立ちが物理的に汚れを除去することによります。
ここから性質が読めます。酸素の泡が出ている間だけ働くのですから、作用の持続性は乏しく、また組織への浸透性も低いのです。設問のとおりです。
殺菌の対象は一般細菌類の一部(連鎖球菌、黄色ブドウ球菌等の化膿菌)です。すべての菌に効くわけではありません。
なお、刺激性があるため、目の周りへの使用は避ける必要があります。
【(d)誤り ―― まず水で洗い流す】
ここも引っかけどころです。創傷面が汚れているときは、水道水などでまず十分に洗い流すことが重要です。水洗を行わないという記述は誤りです。
近年は創傷面の治療の考え方が変わっており、創傷面を乾燥させないタイプの絆創膏(ハイドロコロイド素材等)を用いるほうが、痕を残さずきれいに治るとされています。乾燥させるという設問の向きも、現在の手引きとは逆です。
【あわせて押さえること ―― 一般用医薬品で対処できる範囲】
一般的な創傷への対応は、出血しているときは創傷部を心臓より
高くして圧迫し、5分間程度は圧迫を続ける
5分以上圧迫しても出血が止まらない場合や、縫合を要するような
深い傷、ひどい火傷は、医療機関での診療が優先
一般用医薬品の殺菌消毒薬による対処は、5〜6日使用しても
症状の改善がみられない場合は医師の診療を受ける
出典:登録販売者試験 令和7年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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