漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
主な医薬品とその作用 第56問
漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 現代中国で利用されている中医学に基づく薬剤は、中薬と呼ばれ、漢方薬と同じものを指す。b 全ての漢方処方製剤は、症状そのものの改善を主眼としており、2週間を超えて使用してはならない。c 漢方の病態認識には虚実、陰陽、気血水、五臓などがある。d 漢方処方製剤は作用が穏やかであるため、間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用は起こらない。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (2)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (4)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (5)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 誤
正答 (5)
正答は (5)。組み合わせは a 誤、b 誤、c 正、d 誤 です。
【(a)が誤り ―― 中薬と漢方薬は別のもの】
漢方医学は、古来中国から伝わり、日本において独自に発展してきた医学です。一方、現代中国で利用されている中医学に基づく薬剤は中薬と呼ばれ、漢方薬とは明らかに別物とされています。
「漢」という字から中国のものと思いがちですが、漢方は日本で育った体系である、という点が問われます。
同じく、生薬製剤と漢方処方製剤も別のものです。生薬製剤は、個々の生薬の薬効を組み合わせて配合したものであって、漢方処方のように処方全体で一つの有効成分として扱うものではありません。
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【(b)が誤り ―― 二重に誤っている】
まず、漢方処方製剤は用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3か月未満の乳児には使用しないなどの定めはありますが、「すべてが2週間を超えて使用してはならない」という決まりはありません。比較的長期間(1か月位)継続して服用されることがあるものもあります。
次に、漢方処方製剤は、症状そのものの改善を主眼としているものだけでなく、体質の改善を主眼としているものも多いという点があります。
「全ての」「してはならない」という強い言い切りが2つ重なっていますので、誤りと判断しやすい選択肢です。
【(c)正しい ―― 漢方の病態認識】
漢方の病態認識には、虚実、陰陽、気血水、五臓などがあります。記述のとおりです。
漢方処方製剤の効能効果に書かれている「体力中等度以上」「体力虚弱」といった表現は、この虚実の考え方に基づくものです。しぐさや状態から次のように読み替えます。
実の病態 …… 体力が充実している。「体力中等度以上」
虚の病態 …… 体力が衰えている。「体力虚弱」「体力中等度以下」
中間の病態 …… 「体力中等度」
なお、「症状の改善に関わらず、体質に合わない場合は使用を中止する」といった、証に合わないときの注意も問われます。
【(d)が誤り ―― 重篤な副作用は起こる】
漢方処方製剤は「作用が穏やかで副作用がない」と誤解されがちですが、間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用が起こることがあります。
特に次の処方は、重篤な副作用とセットで問われますので覚えておきましょう。
小柴胡湯 …… 間質性肺炎。インターフェロン製剤で治療を受けている人は使用を避ける
防已黄耆湯、防風通聖散、大柴胡湯 …… 肝機能障害、間質性肺炎
カンゾウを含む処方 …… 偽アルドステロン症
マオウを含む処方 …… 心臓病、高血圧、甲状腺機能障害の人は注意
出典:登録販売者試験 令和5年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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