漢方独自の病態認識である「証」と一般用医薬品であることを考慮した記載である「しばり」(使用制限)との関係の正誤について、…
主な医薬品とその作用 第48問
漢方独自の病態認識である「証」と一般用医薬品であることを考慮した記載である「しばり」(使用制限)との関係の正誤について、正しい組み合わせはどれか。(証) (しばりでの記載)a 虚実の概念で「中間」の病態 ― 体力中等度でb 陰陽の概念で「陰」の病態 ― 疲れやすく冷えやすいものc 五臓の概念で「肝陽上亢」の病態 ― のぼせぎみで顔色が赤くd 気血水の概念で「血虚」の病態 ― 皮膚の色つやが悪く
- (1)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (4)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
- (5)a: 正 b: 正 c: 正 d: 正
正答 (2)
正答は (2)。c が誤りです。
【漢方の「証」と「しばり」の対応表】
一般用医薬品では、専門家でなくても判断しやすいように、「証」を日常的な言葉に置き換えたしばり(使用制限)の表現が用いられます。まずこの対応を丸ごと押さえてください。
虚実 実の病態 → 「体力が充実して」
中間 → 「体力中等度で」
虚の病態 → 「体力虚弱で」
(虚実の尺度で中間の位置→「体力中等度で」)
陰陽 陽の病態 → 「のぼせぎみで顔色が赤く」
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陰の病態 → 「疲れやすく冷えやすいもの」
五臓 脾胃虚弱 → 「胃腸虚弱で」
肝陽上亢 → 「いらいらして落ち着きのないもの」
気血水 血虚 → 「皮膚の色つやが悪く」
水毒 → 「口渇があり、尿量が減少するもの」
【(a)正しい ―― 中間は「体力中等度で」】
虚実の概念で中間の病態にあたるしばりは「体力中等度で」です。設問のとおりです。
漢方処方製剤の効能・効果の冒頭には、たいていこの体力の表現が置かれています。「体力が充実して」で始まれば実証向き、「体力虚弱で」で始まれば虚証向きです。
【(b)正しい ―― 陰は「疲れやすく冷えやすいもの」】
陰陽の概念で陰の病態にあたるしばりは「疲れやすく冷えやすいもの」です。
陰陽は、病気に対する体の反応の方向を表します。陽は熱性の反応が表に現れている状態、陰は熱性の反応が乏しく、寒性の症状が現れている状態です。
【(c)誤り ―― 肝陽上亢は「いらいらして落ち着きのないもの」】
ここが引っかけどころです。五臓の概念で肝陽上亢の病態にあたるしばりは、「いらいらして落ち着きのないもの」です。
設問の「のぼせぎみで顔色が赤く」は、陰陽の概念で「陽」の病態にあたるしばりです。別の概念の表現が持ち込まれています。
「のぼせ」「顔色が赤い」という語感が肝陽上亢に近い印象を与えるところが、この設問の巧妙なところです。上亢という字面から熱っぽい像を思い浮かべやすいのですが、手引きで対応づけられているのはいらいらのほうです。対応表そのものを覚えていないと見分けられません。
【(d)正しい ―― 血虚は「皮膚の色つやが悪く」】
気血水の概念で血虚の病態にあたるしばりは「皮膚の色つやが悪く」です。
血が不足している状態ですから、血の巡りが行き届かず皮膚がかさついて色つやを失う、と理屈でつながります。婦人薬の四物湯が「皮膚が乾燥し、色つやの悪い体質で」という書き出しになっているのは、まさに血虚向きの処方だからです。
【あわせて押さえること】
漢方薬全般の注意も繰り返し問われます。
漢方処方製剤は、使用する人の体質と症状にあった処方を用いる
のが基本。合わない処方では効果が得られないばかりか
副作用を招きやすくなる
漢方処方製剤も医薬品であり、副作用が起こらないわけではない
生後3か月未満の乳児には、いかなる漢方処方製剤も
使用しないこととされている
出典:登録販売者試験 令和7年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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最終更新日
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