医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
人体の働きと医薬品 第74問
医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a ショック(アナフィラキシー)は、生体異物に対する即時型のアレルギー反応の一種である。原因物質によって発生頻度は異なり、医薬品の場合、以前にその医薬品によって蕁麻疹等のアレルギーを起こしたことがある人で起きる可能性が高い。b 皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)は、38℃以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態で、発症機序の詳細は不明である。また、発症の可能性がある医薬品の種類も多いため、発症の予測は極めて困難である。c 中毒性表皮壊死融解症(TEN、ライエル症候群)は、38℃以上の高熱を伴って広範囲の皮膚に発赤が生じ、全身の10%以上に火傷様の水疱、皮膚の剥離、びらん等が認められ、かつ、口唇の発赤・びらん、眼の充血等の症状を伴う病態で、皮膚粘膜眼症候群と関連のある病態と考えられている。d 両眼に現れる急性結膜炎は、皮膚や粘膜の変化とほぼ同時期又は半日~1日程度先行して生じることが知られているので、そのような症状が現れたときは、皮膚粘膜眼症候群又は中毒性表皮壊死融解症の前兆である可能性を疑うことが重要である。
- (1)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (4)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
- (5)a: 正 b: 正 c: 正 d: 正
正答 (5)
正答は (5)。a〜d はすべて正しい記述です。
【(a)正しい ―― ショックは即時型アレルギー】
ショック(アナフィラキシー)は、生体異物に対する即時型のアレルギー反応の一種です。
原因物質によって発生頻度は異なり、医薬品の場合、以前にその医薬品によって蕁麻疹等のアレルギーを起こしたことがある人で起きる可能性が高いとされます。設問のとおりです。
ここが販売時の要点です。アレルギーの既往歴を確認することに意味があるのは、まさにこの理由からです。
症状と経過も押さえてください。
発症後の進行が非常に速やか(通常、2時間以内に
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急変することが多い)
一旦発症すると、致命的な転帰をたどることがある
顔や上半身の紅潮・熱感、皮膚の痒み、蕁麻疹、
口唇や舌・手足の痺れ感、むくみ(浮腫)、吐きけ、顔面蒼白、手足の冷感、冷や汗、息苦しさ・胸苦しさ等が現れ、チアノーゼや呼吸困難を生じる
直ちに医師の診療を受ける必要がある
【(b)正しい ―― 皮膚粘膜眼症候群】
皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)は、38度以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態です。
発症機序の詳細は不明であり、発症の可能性がある医薬品の種類も多いため、発症の予測は極めて困難です。設問のとおりです。
数字も押さえてください。発生頻度は人口100万人当たり年間1〜6人と報告されています。
【(c)正しい ―― 中毒性表皮壊死融解症】
中毒性表皮壊死融解症(TEN、ライエル症候群)は、38度以上の高熱を伴って広範囲の皮膚に発赤が生じ、全身の10%以上に火傷様の水疱、皮膚の剥離、びらん等が認められ、かつ、口唇の発赤・びらん、眼の充血等の症状を伴う病態です。
皮膚粘膜眼症候群と関連のある病態と考えられており、実際、TENの症例の多くが皮膚粘膜眼症候群の進展型とみられています。設問のとおりです。
発生頻度は人口100万人当たり年間0.4〜1.2人です。
二つを並べて押さえてください。
皮膚粘膜眼症候群 人口100万人当たり年間1〜6人
中毒性表皮壊死融解症 人口100万人当たり年間0.4〜1.2人
全身の10%以上に火傷様の水疱等
どちらも38度以上の高熱を伴い、発症機序の詳細は不明、発症の予測は極めて困難。原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多いが、1か月以上経ってから起こることもある
【(d)正しい ―― 急性結膜炎は前兆のサイン】
両眼に現れる急性結膜炎(結膜の充血、目やに、流涙、痒み、腫れ等)は、皮膚や粘膜の変化とほぼ同時期、または半日〜1日程度先行して生じることが知られています。
そのため、そうした症状が現れたときは、皮膚粘膜眼症候群または中毒性表皮壊死融解症の前兆である可能性を疑うことが重要です。設問のとおりです。
「半日〜1日程度先行」という向きが要点です。目の症状が先に出ることがあるからこそ、早期発見の手がかりになります。
【あわせて押さえること ―― 後遺症】
両疾患ともに、発症後の進行が非常に速やかであり、皮膚症状が軽快した後も眼や呼吸器等に障害が残ったり、死に至ることもある重篤な疾患です。眼の後遺症として、失明を含む視力障害が残ることがあります。
原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多いものの、1か月以上経ってから起こることもあるという点も、必ず一緒に押さえてください。
出典:登録販売者試験 令和7年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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