薬の代謝、排泄に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。…

人体の働きと医薬品 第75問

薬の代謝、排泄に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。代謝とは、物質が体内で化学的に変化することであるが、有効成分も循環血液中へ移行して体内を循環するうちに徐々に代謝を受けて、分解されたり、体内の他の物質が結合するなどして構造が変化する。その結果、作用を失ったり(不活性化)、作用が現れたり(代謝的活性化)、あるいは体外へ排泄されやすい( a )に変化したりする。排泄とは、代謝によって生じた物質(代謝物)が尿等で体外へ排出されることであり、有効成分は未変化体のままで、あるいは代謝物として、腎臓から尿中へ、肝臓から( b )中へ、又は肺から呼気中へ排出される。体外への排出経路としては、その他に汗中や母乳中などがあるが、体内からの消失経路としての意義は小さい。

正答 (4)
正答は (4)。a は水溶性の物質、b は胆汁です。 【(a)水溶性の物質】 代謝を受けた有効成分は、作用を失ったり(不活性化)、作用が現れたり(代謝的活性化)、あるいは体外へ排泄されやすい水溶性の物質に変化したりします。 ここは理屈で確実に決められます。排泄の主な出口は尿です。尿は水ですから、水に溶ける形にならなければ尿に混じって出ていけません。「脂溶性の物質に変化する」では、かえって体内に溜まる方向になってしまい、筋が通りません。 また、「血漿タンパク質との複合体」も排泄の説明としては当たりません。血漿タンパク質と複合体を形成している有効成分は、腎臓で濾過されず、また代謝も受けません。むしろ体内に留まる方向に働くものです。この点は別の設問でそのまま問われるので、ここで押さえておいてください。
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【(b)胆汁】 排泄とは、代謝によって生じた物質(代謝物)が尿等で体外へ排出されることです。有効成分は、未変化体のまま、あるいは代謝物として、次の経路で排出されます。 腎臓から尿中へ肝臓から胆汁中へ肺から呼気中へ 「血液中へ」では排泄になりません。血液に出たところで、まだ体内にあるからです。体の外へ出る道筋を聞かれているのだ、と読み替えれば選べます。 その他に汗中や母乳中などもありますが、体内からの消失経路としての意義は小さいとされます。ただし、乳汁中に移行した医薬品の成分が乳児に影響を及ぼすことがあるため、医薬品の使用においては注意が必要です。「意義は小さいが、注意は必要」という二段構えを押さえてください。 【あわせて押さえること ―― 腸肝循環】 胆汁中に排出された有効成分が、腸管内で再吸収されて、肝臓に戻されることがあります。これを腸肝循環といいます。 この仕組みがあると、有効成分が体内に留まる時間が長くなります。代謝や排泄の設問で必ず顔を出す用語です。 【代謝と排泄をもう一段整理する】 肝初回通過効果  経口投与後、消化管で吸収された有効成分は、            門脈を経てまず肝臓を通過し、そこで代謝を受けてから全身循環に移行する。            全身循環に移行する有効成分の量は、消化管で吸収された量よりも少なくなる 肝機能が低下した人 肝初回通過効果が十分働かず、            全身循環に到達する有効成分の量がより多く            なり、効き目が強く現れたり、副作用を生じやすくなったりする 腎機能が低下した人 有効成分の尿中への排泄が遅れるため、            血中濃度が下がりにくく、効き目が過剰に現れたり、副作用を生じやすくなったりする

出典:登録販売者試験 令和7年度(愛知県 公表問題)出典元ページ

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