低層ウィンドシア情報に関する記述(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。(1)~(5)の中から選べ。…

航空気象 第20問

低層ウィンドシア情報に関する記述(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。(1)~(5)の中から選べ。(a)進入経路上または離陸経路上で観測されたときに通報される。滑走路上では障害物が多いことなどから観測できず滑走路上に関する通報はされない。(b)ウィンドシア情報は向かい風成分の減少量20kt以上30kt未満、または向かい風成分の増加量20kt以上の時に通報される。(c)マイクロバースト情報は向かい風成分の減少量が30kt以上の時に通報される。(d)空港気象ドップラーライダーが一部の国際空港に設置されているが、降水やエーロゾル(空気中の浮遊微粒子)の状況によって探知範囲や能力が変わる。

正答 (3)
正答は (3)。正しいのは(b)(c)(d)の3つです。 【(a)が誤り ―― 滑走路上も通報される】 低層ウィンドシア情報は、進入経路上・離陸経路上だけでなく滑走路上についても通報されます。 滑走路上こそ、離陸滑走中や接地直後に風の急変を受ける場所です。ここを通報対象から外す理由がありません。 【(b)正しい ―― ウィンドシア情報の基準】 向かい風成分の減少量 20kt以上30kt未満 または向かい風成分の増加量 20kt以上 【(c)正しい ―― マイクロバースト情報の基準】
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向かい風成分の減少量 30kt以上 【減少と増加で扱いが違う理由】 向かい風成分の減少は、対気速度の低下を招きます。 向かい風が急に弱まる → 対気速度が落ちる  → 揚力が減る → 沈む 着陸進入中にこれが起これば、接地帯の手前に落ちる危険があります。だから減少側は20kt以上と30kt以上の二段階で区別し、強いものはマイクロバースト情報として別扱いにしています。 一方、向かい風成分の増加は対気速度が上がる方向なので、直ちに墜落につながるわけではありません。二段階に分ける必要がなく、20kt以上でまとめて扱います。 【マイクロバーストの危険性】 下降流が地面にぶつかって四方に広がる  ↓ 通過する機は、まず向かい風(浮き上がる)  ↓ 次に下降流(押し下げられる)  ↓ 最後に追い風(対気速度が急減して沈む) 短時間にこの三段階を受けるため、対応が遅れると回復できません。だから30kt以上は別の名前を付けて警告しています。 【(d)正しい ―― ドップラーライダーの特性】 空港気象ドップラーライダーは一部の国際空港に設置されています。 レーザー光をエーロゾル(空気中の浮遊微粒子)に当ててその反射から風を測る したがって、 晴天時 …… エーロゾルを捉えて観測できる 強い降水時 …… 光が減衰して探知範囲が狭まる と、状況によって能力が変わります。 【レーダーとライダーの補い合い】 ドップラーレーダー …… 雨粒を捉える → 降水時に強い ドップラーライダー …… 微粒子を捉える → 晴天時に強い 得意な場面が逆なので、両方を組み合わせて使います。晴天時のマイクロバースト(ドライマイクロバースト)はレーダーでは捉えにくく、ライダーの出番になります。

出典:令和5年3月期 航空従事者学科試験 運航管理者 航空気象 問20(国土交通省 公表)出典元ページ

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