TCASⅡ(衝突防止装置)について誤りはどれか。…

航空工学 第19問

TCASⅡ(衝突防止装置)について誤りはどれか。

正答 (2)
正答は (2)。TCASは一次レーダーを使いません。 【TCASの仕組み】 TCASは、自機から質問信号を出し、相手機のトランスポンダーからの応答信号を受け取ることで相手を把握します。 自機 → 質問信号 → 相手機のトランスポンダー 自機 ← 応答信号 ← 相手機のトランスポンダー これは二次監視レーダー(SSR)と同じ原理です。 【一次レーダーとの違い】 一次レーダー …… 電波を物体に反射させて捉える           相手の協力は不要だが、高度や識別はわからない
解説の続きをみる続きを閉じる
二次監視レーダー …… 相手のトランスポンダーが応答する           相手の協力が必要だが、高度も識別も得られる TCASが必要とするのは高度情報です。一次レーダーでは高度がわからないため、衝突の判断ができません。 【トランスポンダーを積んでいない機は見えない】 裏を返せば、TCASはトランスポンダーが作動していない機をまったく検出できません。 これはTCASの根本的な限界です。TCASに頼りきらず、外を見ること(見張り)が依然として基本である理由がここにあります。 【(1)(3)(4)は正しい】 (1)識別応答信号に含まれる機別の識別符号(アドレス)で侵入機を識別します。モードSトランスポンダーの固有アドレスです。 (3)距離質問信号を出してから応答が返るまでの時間差から距離を測ります。電波の往復時間から求めるという、レーダーと同じ考え方です。 (4)高度応答信号に含まれる高度情報から相手の飛行高度を知ります。 【方位はどうやって測るのか】 TCASは指向性アンテナ(方向によって感度が違うアンテナ)を使い、応答信号の受信のしかたから相手の方位を推定します。 ただし、この方位の精度は距離や高度ほど高くありません。そのためTCASⅡの回避指示(RA)は、上昇・降下という垂直方向のみで、左右への旋回を指示しません。 距離・高度 …… 精度が高い → 回避の判断に使える 方位    …… 精度が低い → 表示のみ RAが垂直方向だけである理由は、この精度の差にあります。

出典:令和5年3月期 航空従事者学科試験 運航管理者 航空工学 問19(国土交通省 公表)出典元ページ

最終更新日

この回を通しで解く この分野を年度横断で解く

この問題はほかの試験・回でも出ています

「航空工学」のほかの問題

  1. 令和3年3月期 第17問電波伝搬に伴うフェージングの種類で誤りはどれか。
  2. 令和4年3月期 第3問バフェットに関する説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。(1)~(5)の中
  3. 令和5年7月期 第10問タックアンダの原因について誤りはどれか。
  4. 平成31年3月期 第12問油圧系統の特徴について誤りはどれか。
  5. 令和元年7月期 第15問タービン・エンジンの不完全始動のうち、ホット・スタートに関する説明で正しいものはどれか。
  6. 令和2年7月期 第2問臨界マッハ数を大きくする対策(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。(1)~(5

問題文・解答の修正依頼

スポンサーリンク