あるサーベイメータを用いて1分間エックス線を測定し、1,000cpsの計数率を得た。…
エックス線の測定に関する知識 第29問
あるサーベイメータを用いて1分間エックス線を測定し、1,000cpsの計数率を得た。この計数率の標準偏差(cps)に最も近い値は、次のうちどれか。ただし、バックグラウンドは無視するものとする。
- (1)0.5
- (2)1.1
- (3)4
- (4)13
- (5)32
正答 (3)
正答は (3)。約4cps です。
【計数値を求める】
計数率 1,000cps × 60秒 = 60,000カウント
【計数値の標準偏差】
放射線の入射はポアソン分布に従う
→ 計数値Nの標準偏差は √N
√60,000 = 約245
【計数率の標準偏差】
計数率 = N ÷ t
標準偏差も同じように t で割る
245 ÷ 60 = 約4.1cps → 約4
【解く順序】
① 計数率 × 測定時間 で計数値Nを出す
② √Nを計算する
③ 測定時間tで割る
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【いちばんの落とし穴】
計数率の√をとってはいけない
√1,000 = 約32 → 選択肢(5)
これは「1秒間測ったときの標準偏差」です。60秒測れば、ばらつきはずっと小さくなります。設問は「1分間測定」と断っています。
【なぜ時間を長くするとばらつきが減るのか】
相対標準偏差 = 1 ÷ √N
N が大きいほど、相対的なばらつきは小さい
60,000カウントなら 1 ÷ √60,000 = 約0.4%
計数率でいえば 1,000 × 0.004 = 約4cps。同じ答えにたどり着きます。
【精度を上げるには】
測定時間を4倍にして、ばらつきが半分
√の中に時間が入るので、4倍にして初めて半分です。
【単位で確かめる】
N は回数(単位なし) → √N も単位なし
t は秒
√N ÷ t → 毎秒(cps)
計数率と同じ単位になります。標準偏差は、もとの量と同じ単位でなければなりません。
【ほかの選択肢がどこから来るか】
(1) 0.5 → 計数率の√を測定時間で割った誤り
(√1,000 ÷ 60 = 約0.53)
(2) 1.1 → はっきりした由来の無い値
(4) 13 → はっきりした由来の無い値
(5) 32 → √1,000(時間を考えなかった場合)
√N ÷ √t(√60,000 ÷ √60)としても同じ値になる
出典:エックス線作業主任者 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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