男性の放射線業務従事者が、エックス線装置を用い、肩から大腿部までを覆う防護衣を着用して放射線業務を行った。…

エックス線の測定に関する知識 第28問

男性の放射線業務従事者が、エックス線装置を用い、肩から大腿部までを覆う防護衣を着用して放射線業務を行った。労働安全衛生関係法令に基づき、胸部(防護衣の下)、頭・頸部及び手指の計3か所に放射線測定器を装着して、被ばく線量を測定した結果は、下の表のとおりであった。この業務に従事した間に受けた外部被ばくによる実効線量の算定値に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。ただし、防護衣の中は均等被ばくとみなし、外部被ばくによる実効線量は、次式により算出するものとする。HEE=0.08Ha+0.44Hb+0.45Hc+0.03HmHEE:外部被ばくによる実効線量Ha:頭・頸部における線量当量Hb:胸・上腕部における線量当量Hc:腹・大腿部における線量当量Hm:「頭・頸部」、「胸・上腕部」及び「腹・大腿部」のうち被ばくが最大となる部位における線量当量

エックス線作業主任者 2023年下半期(2024年4月公表) 第28問の表
正答 (4)
正答は (4)。約0.5mSv です。 【与えられた式】 HEE = 0.08Ha + 0.44Hb + 0.45Hc + 0.03Hm Ha 頭・頸部における線量当量 Hb 胸・上腕部における線量当量 Hc 腹・大腿部における線量当量 Hm 三部位のうち被ばくが最大となる部位の線量当量 【測定値をあてはめる】 胸部   1cm線量当量 0.4mSv 頭・頸部 1cm線量当量 1.3mSv 手指   70µm線量当量のみ 1.5mSv Ha = 1.3(頭・頸部)
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Hb = 0.4(胸・上腕部=胸部の測定値) Hc = 0.4(腹・大腿部)      防護衣の中は均等被ばくとみなすので、胸部と同じ Hm = 1.3(三部位で最大は頭・頸部) 【計算】 0.08 × 1.3 = 0.104 0.44 × 0.4 = 0.176 0.45 × 0.4 = 0.180 0.03 × 1.3 = 0.039 合計 = 0.499 ≒ 0.5mSv 【手指の値を使わないわけ】 Hm は「頭・頸部、胸・上腕部、腹・大腿部のうち最大」 → 手指は、この三部位に含まれない 手指は実効線量の計算に入りません。手指に測定器を着けるのは、皮膚の等価線量を評価するためです。だから70µm線量当量だけが測られており、1cm線量当量の欄は空欄になっています。 数値が与えられていても、使わないというのがこの問題の仕掛けです。 【解く順序】 ① 測定値のうち1cm線量当量を使う(70µmは皮膚用) ② 防護衣の中(胸・上腕部と腹・大腿部)に胸部の値を入れる ③ 三部位で最大の値をHmに入れる(手指は含めない) ④ 式に代入して足す 【Hmが別項になっているわけ】 防護衣を着ると、体の中で線量に大きな差ができる 首から上は守られていません。最も高い部位の影響を、別に上乗せして評価する仕組みです。 【係数の意味】 0.08 + 0.44 + 0.45 + 0.03 = 1 体全体を1としたときの、各部位の受け持つ割合です。

出典:エックス線作業主任者 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ

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