放射線の量とその単位に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
エックス線の測定に関する知識 第21問
放射線の量とその単位に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)吸収線量は、電離放射線の照射により、単位質量の物質に付与されたエネルギーをいい、単位としてGyが用いられる。
- (2)カーマは、電離放射線の照射により、単位質量の物質中に生成された荷電粒子の電荷の総和であり、単位としてGyが用いられる。
- (3)等価線量は、人体の特定の組織・臓器当たりの吸収線量に、放射線の種類とエネルギーに応じて定められた放射線加重係数を乗じたもので、単位としてSvが用いられる。
- (4)実効線量は、人体の各組織・臓器が受けた等価線量に、各組織・臓器の相対的な放射線感受性を示す組織加重係数を乗じ、これらを合計したもので、単位としてSvが用いられる。
- (5)eV(電子ボルト)は、放射線のエネルギーの単位として用いられ、1eVは約1.6×10⁻¹⁹Jに相当する。
正答 (2)
正答は (2)。これが誤りです。
カーマは、電離放射線の照射により、単位質量の物質中に生成された荷電粒子の運動エネルギーの総和です。「電荷の総和」ではありません。
【カーマの意味】
Kinetic Energy Released per unit MAss
→ 単位質量あたりに解放された運動エネルギー
頭文字をつないだ言葉です。エネルギーの量であって、電荷の量ではありません。
【単位からも分かる】
カーマの単位はGy = J・kg⁻¹
Jはエネルギーの単位です。電荷の総和なら、単位はC(クーロン)でなければなりません。記述の中身と、そこに書かれた単位が食い違っています。
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【ほかの選択肢】
(1) 吸収線量は、単位質量の物質に付与されたエネルギー。
単位はGy 正しい
(3) 等価線量は、組織・臓器当たりの吸収線量に放射線加重
係数を乗じたもの。単位はSv 正しい
(4) 実効線量は、各組織・臓器の等価線量に組織加重係数を
乗じ、合計したもの。単位はSv 正しい
(5) 1eVは約1.6×10⁻¹⁹Jに相当する 正しい
【カーマと吸収線量の違い】
カーマ 間接電離放射線が、二次荷電粒子に与えた
運動エネルギー
吸収線量 物質に実際に付与されたエネルギー
与えた直後と、実際に落ち着いた場所とでは、わずかにずれがあります。二次電子が飛んでいってしまうこともあるためです。ふつうの条件では、ほぼ同じ値になります。
【二つの加重係数】
放射線加重係数 放射線の種類による重み
吸収線量 × 放射線加重係数 = 等価線量
組織加重係数 組織による重み
等価線量 × 組織加重係数 の合計 = 実効線量
二段構えです。エックス線の放射線加重係数は1なので、吸収線量と等価線量が同じ数値になります。
【1eV】
電子が1Vの電位差で加速されたときに得るエネルギー
1.6×10⁻¹⁹C(電気素量) × 1V = 1.6×10⁻¹⁹J
電気素量の値がそのまま出てきます。
出典:エックス線作業主任者 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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