あるエックス線について、サーベイメータの前面に鉄板を置き、半価層を測定したところ4.5mmであった。…
エックス線の測定に関する知識 第29問
あるエックス線について、サーベイメータの前面に鉄板を置き、半価層を測定したところ4.5mmであった。このエックス線のおおよそのエネルギーは(1)〜(5)のうちどれか。ただし、エックス線のエネルギーと鉄の質量減弱係数との関係は下図のとおりとし、logₑ2=0.69とする。また、この鉄板の密度は7.8g/cm³とする。
- (1)60 keV
- (2)70 keV
- (3)80 keV
- (4)90 keV
- (5)110 keV
正答 (5)
正答は (5)。おおよそ110keV です。
【半価層から線減弱係数を出す】
線減弱係数 μ = logₑ2 ÷ 半価層
半価層 4.5mm = 0.45cm
μ = 0.69 ÷ 0.45 = 約1.53cm⁻¹
【質量減弱係数に直す】
質量減弱係数 = 線減弱係数 ÷ 密度
1.53 ÷ 7.8 = 約0.20cm²/g
【グラフを読む】
縦軸0.2cm²/gの線と曲線が交わる点の横軸を読む
→ 約110keV
【解く順序】
① 半価層をcmに直す
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② logₑ2を半価層で割って、線減弱係数にする
③ 密度で割って、質量減弱係数にする
④ グラフから、その質量減弱係数になるエネルギーを読む
【なぜ logₑ2 ÷ 半価層 なのか】
透過後の強度 = もとの強度 × e^(−μd)
半価層では強度が2分の1になるので、e^(−μd) = 1/2。両辺の対数をとると μd = logₑ2 となり、μ = logₑ2 ÷ 半価層 です。
【単位をそろえる】
質量減弱係数はcm²/g、密度はg/cm³
cm⁻¹ ÷ (g/cm³) = cm²/g
半価層をmmのまま計算すると、線減弱係数が10倍ずれ、グラフの範囲に入らなくなります。
【ほかの選択肢】
グラフから読める質量減弱係数は、およそ次のとおり
(1) 60keV → 約1.1cm²/g
(2) 70keV → 約0.8cm²/g
(3) 80keV → 約0.6cm²/g
(4) 90keV → 約0.4cm²/g
どれも、半価層4.5mmから求めた約0.20cm²/gより大きく、もっと薄い鉄で半分になる、低いエネルギーのエックス線です。
【エネルギーと半価層】
エネルギーが高い → 質量減弱係数が小さい → 半価層が厚い
半価層が厚いほど、透過力の強い(エネルギーの高い)エックス線です。
出典:エックス線作業主任者 2024年上半期実施分(2024年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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