GM計数管に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
エックス線の測定に関する知識 第24問
GM計数管に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)GM計数管では、入射する放射線が非常に多くなると、弁別レベル以下の放電が連続し、出力パルスが得られなくなる現象が起こる。
- (2)GM計数管の電離気体としては、通常、アルゴンなどの貴ガス(希ガス)が用いられる。
- (3)GM計数管には、放射線によって生じる放電を短時間で消滅させるため、消滅ガスとして、少量のアルコール又はハロゲンガスが混入される。
- (4)出力されたパルス波高は、入射放射線のエネルギーに比例する。
- (5)GM計数管には、放射線が入射してもパルス信号が検出できない時間があり、これを不感時間という。
正答 (4)
正答は (4)。これが誤りです。
GM計数管から出力されたパルス波高は、入射放射線のエネルギーに比例しません。もとの電離量によらず、同じ大きさのパルスが出ます。
【なぜ比例しないのか】
GM計数管では、電子なだれが管全体に広がる
一つの放射線が入ると、そこから始まった放電が管じゅうに伝わり、管の限界まで増幅されます。もとの電離が多かろうと少なかろうと、行き着く先は同じです。
引き金を引けば、あとは同じ結果になるようなものです。
【比例するのは比例計数管】
比例計数管 一次電離量に比例した大きさの出力
解説の続きをみる続きを閉じる
→ エネルギーの情報が得られる
GM計数管 比例しない
→ 数えることしかできない
だからGM計数管は、放射線の数を数える用途に使われます。
【ほかの選択肢】
(1) 入射する放射線が非常に多くなると、弁別レベル以下の放電が
連続し、出力パルスが得られなくなる(窒息現象)
正しい
(2) 電離気体としては、通常、アルゴンなどの貴ガスが用いられる
正しい
(3) 放電を短時間で消滅させるため、消滅ガスとして少量の
アルコール又はハロゲンガスが混入される 正しい
(5) 放射線が入射してもパルス信号が検出できない時間があり、
これを不感時間という 正しい
【窒息現象】
線量率が高すぎて、指示がゼロになる
「線量が低い」と誤解させるので、極めて危険です。GM計数管式サーベイメータを高線量率の場所で使ってはならない、最大の理由です。
【消滅ガス(クエンチングガス)】
放電を短時間で止めるための添加ガス
放電が続いてしまうと、次の放射線を数えられません。アルコールやハロゲンを少量混ぜて、速やかに消す工夫をしています。
【三つの時間】
不感時間 放電後、まったく検出できない時間
分解時間 出力波高値が弁別レベルまで回復する時間
回復時間 出力波高値が元の大きさまで回復する時間
数え落としの補正に使うのは分解時間です。
【貴ガスを使うわけ】
化学的に安定で、電子を捕らえにくい
電子が途中で捕まってしまうと、なだれが起こりません。
出典:エックス線作業主任者 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「エックス線の測定に関する知識」のほかの問題
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第24問GM計数管に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第23問放射線検出器とそれに関係の深い用語との組合せとして、正しいものは次のうちどれか。
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第21問放射線に関連した量とその単位の組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第29問あるサーベイメータを用いて、時定数を10秒に設定し、エックス線を測定したところ、計数率は
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第27問蛍光ガラス線量計(RPLD)と光刺激ルミネセンス線量計(OSLD)に関する次のAからDの
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第25問GM計数管式サーベイメータによる測定に関する次の文中の[ ]内に入れるAの語句及びBの
スポンサーリンク

