サーベイメータに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
エックス線の測定に関する知識 第25問
サーベイメータに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)NaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータは、入射エックス線のエネルギー分析における分解能が半導体式サーベイメータに比べて優れている。
- (2)NaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータは、後方からのエックス線に対して検出効率が低い。
- (3)NaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータは、30keV程度のエネルギーのエックス線の測定には適していない。
- (4)電離箱式サーベイメータは、エネルギー依存性及び方向依存性が小さいので、散乱線の多い区域の測定に適している。
- (5)半導体式サーベイメータは、20keV程度のエネルギーのエックス線の測定には適していない。
正答 (1)
正答は (1)。これが誤りです。
NaI(Tl)シンチレーション式サーベイメータのエネルギー分解能は、半導体式より劣ります。「優れている」は誤りです。
【エネルギー分解能の違い】
半導体検出器 ε値 約3.6eV(シリコン)
シンチレーション検出器 光電子に変換される過程で損失が
多い
→ 半導体のほうが生まれる電荷が多く、ばらつきが小さい
→ エネルギー分解能が高い
シンチレーション検出器では、エックス線 → 光 → 光電子
→ 増倍、と何段階も経ます。段階を経るごとに、ばらつきが
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加わります。
【それでもシンチレーション式を使うわけ】
感度が非常に高い
0.1µSv/h程度のわずかな線量率でも捉えられます。分解能では劣るが、感度では優れるという関係です。用途によって使い分けます。
【ほかの選択肢】
(2) NaI(Tl)シンチレーション式は、後方からのエックス線に対して
検出効率が低い 正しい
(3) NaI(Tl)シンチレーション式は、30keV程度の低エネルギーの
測定には適していない 正しい
(4) 電離箱式は、エネルギー依存性及び方向依存性が小さいので、
散乱線の多い区域の測定に適している 正しい
(5) 半導体式は、20keV程度の低エネルギーの測定には適して
いない 正しい
【後方に弱いわけ】
シンチレータの後ろに光電子増倍管がある
放射線は、その構造物に遮られてから結晶に届きます。だから方向によって感度が変わります(方向依存性)。
【低エネルギーに適さないわけ】
低エネルギーのエックス線は、入射窓や容器で吸収されてしまう
また、光電効果が強く効く領域なので、エネルギーによって指示が大きく変わります(エネルギー依存性)。
【電離箱式が散乱線に強いわけ】
空気で満たした箱は、人体に近い性質をもつ
エネルギーが変わっても指示が変わりにくく、向きによる差も小さい。散乱線はエネルギーも方向もばらばらですから、こうした性質が求められます。
【使い分けの目安】
低い線量率を探す → シンチレーション式
散乱線の多い場所を正確に測る → 電離箱式
出典:エックス線作業主任者 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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