酵素Aと酵素Bは、骨格筋又は肝臓に含まれる解糖系の酵素で、グルコースからグルコース 6-リン酸を生成する反応を触媒する。…
薬学理論問題(生物) 第115問
酵素Aと酵素Bは、骨格筋又は肝臓に含まれる解糖系の酵素で、グルコースからグルコース 6-リン酸を生成する反応を触媒する。グルコース濃度に対する酵素Aと酵素Bの相対酵素活性は、下図のようになる。相対酵素活性は、反応初速度 V₀ を最大反応速度 Vₘₐₓ で除した値である。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)酵素Aは、基質であるグルコースとの親和性が酵素Bより低い。
- (2)グルコース濃度が5 mmol/L から 10 mmol/L に増加すると、酵素Bの反応初速度は約2 倍になる。
- (3)酵素Aは、グルコース-6-ホスファターゼである。
- (4)酵素Bが触媒する反応は、グルコース 6-リン酸の濃度が上昇すると抑制される。
- (5)酵素Aは、主に骨格筋に含まれる。
正答 (1)(4)
正答は (1)と(4)。酵素 A は高いグルコース濃度で初めて働くグルコキナーゼで親和性が低く、酵素 B のヘキソキナーゼは生成物のグルコース 6-リン酸で阻害されます。
グラフで、相対活性が0.5になるグルコース濃度は、酵素 B では1 mmol/L より低く、酵素 A では約8〜10 mmol/L です。B は親和性の高いヘキソキナーゼ(骨格筋など)、A は親和性の低いグルコキナーゼ(肝臓・膵臓 β 細胞)です。グルコキナーゼは食後の高血糖時に働き、肝臓へのグルコースの取り込みを担います。
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【ほかの選択肢】
(2) 酵素 B の相対活性は 5 mmol/L で約0.93、10 mmol/L で約0.96 で、すでにほぼ飽和しており、2倍にはならない 誤り
(3) グルコース-6-ホスファターゼはグルコース 6-リン酸をグルコースに戻す逆向きの酵素。酵素 A はグルコキナーゼ 誤り
(5) グルコキナーゼは主に肝臓(と膵臓 β 細胞)にあり、骨格筋には主にヘキソキナーゼがある 誤り
【ポイント】
ヘキソキナーゼ=Km が低く G6P で阻害、グルコキナーゼ=Km が高く G6P で阻害されない、と対で覚えます。
出典:第111回 薬剤師国家試験 問115(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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