油圧駆動式のジブクレーン型式揚貨装置の操作に関する作業開始前の注意事項として、適切でないものは次のうちどれか。…
揚貨装置に関する知識 第8問
油圧駆動式のジブクレーン型式揚貨装置の操作に関する作業開始前の注意事項として、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)船舶側による各部の点検及び注油が完了していることを確認する。
- (2)各操作レバーが円滑に動くかどうかを点検するとともに、文字盤に示されている記号などにより各操作レバーの操作方向を確認する。
- (3)各操作レバーを順次操作し、巻上げ、巻下げ、起伏、旋回を数回ゆっくり無負荷で行い、異常がなければ荷をつって5~6回試運転を行う。
- (4)気温が特に高いときに連続運転をすると、油の温度が上がって粘度が高くなり油圧モータの能力が低下するので、船舶側に連絡し、クーラーをかけてもらい油を冷やす。
- (5)試運転の際、油パイプの中に空気が入っていて油圧モータが円滑に回転しないときは、船舶側に連絡し、制御装置又は油圧回路に設けてある空気抜きプラグを緩めて空気抜きをしてもらう。
正答 (4)
正答は (4)。これが適切でありません。
気温が高いと作動油の温度が上がり、粘度は低くなります。「粘度が高くなり」が誤りです。
油は温めると柔らかく(粘度が下がり)、冷やすと固くなる。台所の油と同じです。粘度が下がると、すき間から漏れる量が増えて、油圧モータの能力が落ちます。
クーラーで冷やすという対処のほうは正しく、そこに気を取られると見落とします。
【ほかの選択肢】
(1) 船舶側による各部の点検及び注油が完了していることを確認する
適切
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(2) 各操作レバーが円滑に動くかを点検し、文字盤の記号などで
操作方向を確認する 適切
(3) 無負荷で数回ゆっくり行い、異常がなければ荷をつって5~6回
試運転を行う 適切
(5) 油圧モータが円滑に回転しないときは、船舶側に連絡し、
空気抜きプラグを緩めて空気抜きをしてもらう 適切
【油の温度と粘度】
温度が上がる → 粘度が下がる(柔らかくなる)
温度が下がる → 粘度が上がる(固くなる)
逆向きに動くので、どちらが上がるのかを書き換えるだけで誤りの選択肢が作れます。ここを問われていると気づくことです。
【粘度が下がると困ること】
すき間からの漏れが増え、効率が落ちる
油膜が薄くなり、部品が傷む
だから冷やします。逆に寒いときは粘度が高すぎて動きが鈍くなるので、暖機運転をします。
【作動油に求められる性質】
温度が変わっても粘度が変わりにくいこと
油圧装置が温度の影響を受けることの裏返しです。
【空気が入ると】
空気は圧縮されるので、力が伝わらず、動きががくがくする
油は縮まないから力が伝わるのが油圧の原理です。空気が混じると、その前提が崩れます。
【船舶側に連絡するわけ】
揚貨装置は船の設備で、手入れは船舶側の受持ち
運転者が勝手に手を入れるものではありません。
出典:揚貨装置運転士 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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