軟鋼の材料の強さ、応力などに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。…
揚貨装置の運転のために必要な力学に関する知識 第37問
軟鋼の材料の強さ、応力などに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)材料に荷重をかけると、材料の内部にはその荷重に抵抗し、つり合いを保とうとする外力が生じる。
- (2)繰返し荷重が作用するとき、比較的小さな荷重であっても材料が破壊することがあるが、このような現象を材料の疲れによる破壊(疲労破壊)という。
- (3)引張試験において、材料の試験片を材料試験機に取り付けて静かに引張荷重をかけると、加えられた荷重に応じて試験片に変形が生じるが、荷重の大きさが「荷重-伸び線図」における比例限度以内であれば、荷重を取り除くと、試験片は荷重が作用する前の形状に戻る。
- (4)材料に荷重が作用し変形するとき、荷重が作用する前(原形)の量に対する変形量の割合をひずみという。
- (5)引張応力は、材料に作用する引張荷重を材料の断面積で割って求める。
正答 (1)
正答は (1)。これが適切でありません。
材料に荷重をかけたとき内部に生じるのは、内力です。外力ではありません。
外から加えるのが外力、それに抵抗して内部に生じるのが内力。言葉のとおりです。内力を断面積で割ったものが応力です。
【ほかの選択肢】
(2) 繰返し荷重では、小さな荷重でも破壊することがあり、これを
材料の疲れによる破壊(疲労破壊)という 適切
(3) 比例限度以内であれば、荷重を取り除くと元の形状に戻る 適切
(4) 原形に対する変形量の割合をひずみという 適切
解説の続きをみる続きを閉じる
(5) 引張応力は、引張荷重を材料の断面積で割って求める 適切
【内力と応力】
内力 外からの荷重に抵抗して、内部に生じる力
応力 内力 ÷ 断面積
つり合っているので、内力の大きさは外からの荷重と同じになります。それを断面積で割れば、材料の中のどこにどれだけ力がかかっているかが分かります。
【応力とひずみ】
応力 荷重 ÷ 断面積
ひずみ 変形量 ÷ 元の長さ
応力は面積で割り、ひずみは長さで割ります。
【疲労破壊】
小さな荷重でも、繰り返し加われば壊れることがある
一度で壊れる大きさでなくても、何万回、何十万回と繰り返せばき裂が進みます。一回の強さだけでは決められないのが、繰返し荷重の怖いところです。ワイヤロープが使ううちに切れるのも、これに当たります。
【比例限度と弾性限度】
比例限度 応力とひずみが比例する限界
弾性限度 荷重を除けば元に戻る限界
降伏点 荷重が増えないのにひずみが急に増える点
引張強さ 試験片が耐えた最大の応力
軟鋼の「荷重-伸び線図」では、この順に現れます。弾性限度を越えると、荷重を除いても変形が残ります。
【太いほど丈夫なわけ】
同じ荷重でも、断面積が大きければ応力は小さい
出典:揚貨装置運転士 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「揚貨装置の運転のために必要な力学に関する知識」のほかの問題
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第39問軟鋼の材料の強さ、応力などに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第37問荷重に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第35問船舶上に設置された走行式橋形クレーン型式の揚貨装置で荷をつり上げ、つり荷を移動させるため
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第35問船舶上に設置された走行式橋形クレーン型式の揚貨装置で荷をつり上げ、つり荷を移動させるため
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第33問下記に掲げるAからDまでの物体の体積を求める計算式として、適切なもののみを全て挙げた組合
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第31問図のようにO点に同一平面上の三つの力P₁、P₂、P₃が作用しているとき、これらの合力に最
スポンサーリンク

