有機溶剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
労働衛生(有害業務に係るもの) 第13問
有機溶剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)有機溶剤は、一般に揮発性が高く、その蒸気は空気より軽い。
- (2)有機溶剤は、脂溶性が低いため、脂肪の多い脳などには入りにくい。
- (3)メタノールによる障害として顕著なものには、網膜の微細動脈瘤を伴う脳血管障害がある。
- (4)二硫化炭素は、精神障害や意識障害を起こすことがある。
- (5)N,N-ジメチルホルムアミドによる障害として顕著なものには、視力低下を伴う視神経障害がある。
正答 (4)
正答は (4)。これが正しい記述です。
二硫化炭素は、精神障害や意識障害を起こすことがあります。
【ほかの選択肢の誤り】
(1) 有機溶剤の蒸気は、空気より重い。軽いのではない
(2) 有機溶剤は脂溶性が高いため、脂肪の多い脳などに
入りやすい
(3) 網膜の微細動脈瘤を伴う脳血管障害は、二硫化炭素による
もの。メタノールではない
(5) 視力低下を伴う視神経障害は、メタノールによるもの。
N,N−ジメチルホルムアミドではない
【有機溶剤に共通する性質】
解説の続きをみる続きを閉じる
揮発性が高い
蒸気は空気より重い
脂溶性が高く、脂肪の多い脳や神経に入りやすい
皮膚からも吸収される
蒸気が重いから床近くにたまり、脂溶性が高いから脳にたまる。この二つが、有機溶剤の中毒の土台です。局所排気装置のフードを下に向けて置くのも、蒸気が重いからです。
【物質ごとの症状】
二硫化炭素 精神障害、意識障害、
網膜の微細動脈瘤を伴う脳血管障害
メタノール 視力低下を伴う視神経障害
ノルマルヘキサン 多発性神経炎(末梢神経障害)
ベンゼン 造血機能の障害(再生不良性貧血、白血病)
N,N−ジメチルホルムアミド 頭痛、肝機能障害
トルエン、キシレン 中枢神経の抑制、頭痛、めまい
酢酸メチル 視神経障害
二硫化炭素は二つとも受け持つ、と押さえると整理できます。精神・意識の障害も、網膜の動脈瘤も、どちらも二硫化炭素です。
【メタノールが目に来るわけ】
体内で分解されてできるギ酸が、視神経を侵す
【ベンゼンだけ毛色が違う】
神経ではなく、骨髄をやられる
出典:第一種衛生管理者 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「労働衛生(有害業務に係るもの)」のほかの問題
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第13問化学物質による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第11問化学物質とその常温・常圧(25℃、1気圧)での空気中における状態との組合せとして、誤って
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第19問呼吸用保護具に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第17問化学物質による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第15問厚生労働省の「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」に関する次の記述の
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第13問化学物質等による疾病のリスクの低減措置について、法令に定められた措置以外の措置を検討する
スポンサーリンク

