70 歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。2 週間前から全身倦怠感が出現し軽快しないため受診した。眼瞼結膜は貧血様で、…
A問題 第32問
70 歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。2 週間前から全身倦怠感が出現し軽快しないため受診した。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両下肢に点状出血を認める。血液所見:赤血球174 万、Hb 5.4 g/dL、Ht 16 %、網赤血球1 %、白血球1,800(分葉核好中球20%、好酸球1 %、単球2 %、リンパ球77 %)、血小板2.2 万。血液生化学所見:総蛋白6.2 g/dL、アルブミン3.2 g/dL、総ビリルビン0.6 mg/dL、AST 28 U/L、ALT 34 U/L、LD 140 U/L(基準124~222)、尿素窒素12 mg/dL、クレアチニン0.7 mg/dL。末梢血塗抹標本で赤血球に異常を認めない。骨髄生検では著明な低形成所見を認める。治療で適切でないのはどれか。
- (1)血漿交換
- (2)赤血球輸血
- (3)抗胸腺細胞グロブリン〈ATG〉投与
- (4)トロンボポエチン受容体作動薬投与
- (5)顆粒球コロニー刺激因子〈G-CSF〉投与
正答 (1)
正答は (1)。血漿交換が適切でありません。
汎血球減少(Hb 5.4 g/dL、白血球1,800で好中球は約360、血小板2.2万)、網赤血球の減少、末梢血の形態異常なし、骨髄の著しい低形成から、再生不良性貧血です。好中球500未満と網赤血球2万未満を満たし、重症に当たります。
血漿交換は、血漿中の病的な物質(自己抗体など)を取り除く治療で、血栓性血小板減少性紫斑病などで行います。造血幹細胞の減少による再生不良性貧血には効きません。
【ほかの選択肢】
(2) 赤血球輸血 高度の貧血に対する支持療法 適切
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(3) ATG T細胞による造血の抑制を取り除く免疫抑制療法(シクロスポリンと併用) 適切
(4) トロンボポエチン受容体作動薬 造血幹細胞にも働き、免疫抑制療法と併用する 適切
(5) G-CSF 好中球が少なく感染症があるときなどに使う 適切
【若い重症例では】
HLA一致の血縁ドナーがいれば同種造血幹細胞移植も考えます。
出典:2024年(令和6年) 医師国家試験 問32(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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