物体の運動に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。…
移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 第35問
物体の運動に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
- (1)運動している物体には、外から力が作用しない限り、静止している状態に戻ろうとする性質があり、この性質を慣性という。
- (2)物体が円運動をしているとき、遠心力は、物体の質量が大きいほど小さくなる。
- (3)物体が速さや向きを変えながら運動する場合、その変化の程度を示す量を速度という。
- (4)等速直線運動をしている物体の移動した距離をL、その移動に要した時間をTとすれば、その速さVは、V=L×Tで求められる。
- (5)物体が一定の加速度で加速し、その速度が6秒間に8m/sから17m/sになったときの加速度は、1.5m/s²である。
正答 (5)
正答は (5)。これだけが正しい記述です。
(17m/s − 8m/s)÷ 6s = 9 ÷ 6 = 1.5m/s²
他の選択肢が誤りである理由は次のとおりです。
【(1) 誤り】慣性は「静止している状態に戻ろうとする」性質ではありません。今の状態を続けようとする性質です。動いている物体は動き続けようとします。止まって見えるのは摩擦や空気抵抗という外力がはたらくからで、力が作用しなければ止まりません。
【(2) 誤り】遠心力は質量が大きいほど大きくなります。小さくなるのでは、重い荷を振り回しても平気だということになってしまいます。
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【(3) 誤り】速さや向きの「変化の程度」を示す量は加速度です。速度は、速さに向きを加えたものを指します。
【(4) 誤り】V=L×T ではなく V=L/T です。距離を時間で割ります。掛けてしまうと、長く走るほど速いことになります。
この回は「適切なもの」を選ぶ出題でした。普段の「適切でないもの」と逆なので、問題文の読み違いに注意してください。
物体の運動の要点
速さ 単位時間に移動した距離。向きは考えない
速度 速さに向きを加えたもの
加速度 単位時間あたりの速度の変化量
(変化後の速度 − 変化前の速度)÷ かかった時間
等速直線運動 V=L/T(距離を時間で割る。掛けるのではない)
慣性 そのままの状態を続けようとする性質。
静止していたものは静止を、動いていたものは同じ速度の運動を続ける。
「静止している状態に戻ろうとする」ではない
遠心力 円運動をしている物体が外向きに受ける力。
質量が大きいほど、速さが大きいほど、半径が小さいほど大きい。
向心力と大きさが等しく向きが反対
加速度の計算はほぼ毎回出ます。割り算を忘れて差だけを答えさせる
ひっかけが定番です
出典:力学の基礎(速さ・加速度・慣性・遠心力)
出典:移動式クレーン運転士 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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