MCV が正常である患者の赤血球の大きさを測定し、健常人と比較した成績(別冊No. 13)を別に示す。考えられるのはどれ…
午後 第67問
MCV が正常である患者の赤血球の大きさを測定し、健常人と比較した成績(別冊No. 13)を別に示す。考えられるのはどれか。
- (1)腎性貧血
- (2)サラセミア
- (3)鉄欠乏性貧血
- (4)再生不良性貧血
- (5)遺伝性球状赤血球症
正答 (5)
正答は (5)。考えられるのは遺伝性球状赤血球症です。
【グラフの見方】
赤血球の直径の分布(Price-Jones 曲線)です。健常人(破線)は約7.5μm に1つの山があるのに対し、患者(実線)は約7.3μm の山に加えて、約6μm の小さい直径の側にもう1つ山があり、分布が左(小さい側)に広がっています。
遺伝性球状赤血球症では、赤血球の膜の蛋白(スペクトリン、アンキリンなど)の異常で膜が少しずつ失われ、赤血球は体積をあまり減らさないまま球形になります。円盤状のものより直径が小さく見えるので、塗抹標本や直径の分布では「小さな赤血球」が増えますが、体積を表す MCV は正常範囲のことが多く、MCHC が高くなるのが特徴です。
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【ほかの選択肢】
(1) 腎性貧血 (4) 再生不良性貧血 正球性の貧血で、赤血球の直径の分布はほぼ正常の形のままです(再生不良性貧血ではやや大きくなることもあります) 誤り
(2) サラセミア (3) 鉄欠乏性貧血 赤血球の体積そのものが小さくなる小球性の貧血なので、MCV が低くなります。MCV が正常という条件に合いません 誤り
【ポイント】
直径は小さいのに MCV は正常 → 球状赤血球を考える。
浸透圧抵抗試験で抵抗が減弱(溶血しやすい)し、脾腫を伴うことが多い病気です。
出典:2023年(令和5年) 臨床検査技師国家試験 問67(厚生労働省 公表)出典元ページ
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