14 歳の男子。下顎左側臼歯部の歯肉の腫脹を主訴として来院した。3 か月前から自覚していたが、徐々に増大してきたという。…
B問題 第55問
14 歳の男子。下顎左側臼歯部の歯肉の腫脹を主訴として来院した。3 か月前から自覚していたが、徐々に増大してきたという。初診時の口腔内写真(別冊No. 17A)、エックス線画像(別冊No. 17B)、CT(別冊No. 17C)及び生検時のH-E 染色病理組織像(別冊No. 17D)を別に示す。診断名はどれか。1 つ選べ。
- (1)顎骨中心性癌
- (2)歯原性線維腫
- (3)歯原性粘液腫
- (4)エナメル上皮腫
- (5)歯原性角化囊胞
正答 (4)
正答は (4)。エナメル上皮腫です。
【見るところ】
A:下顎左側の臼歯部の歯肉が頰側へ膨らんでいます。
B:パノラマで、下顎左側の大臼歯部の後方から下顎枝にかけて透過像があり、そこにある歯胚の位置がずれていると読めます。
C:CTで、病変は下顎骨を頰舌側へ膨らませ、皮質骨は薄くなっています。
D:H-E染色で、歯原性上皮が索状・網状につながって増え、辺縁の細胞は円柱状で核が基底膜から離れて並び(柵状配列・核の逆極性)、内側は星状網に似た細胞です。
歯原性上皮が、エナメル器に似た形(辺縁の円柱状細胞と内部の星状網様細胞)で増えているので、エナメル上皮腫です。若い人の下顎臼歯部から下顎枝に多く、顎骨を膨らませて、歯根の吸収を起こすことがあります。良性ですが局所で再発しやすいので、確実に切除します。
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【ほかの選択肢】
(1) 顎骨中心性癌 異型の強い扁平上皮が骨の中で浸潤性に増え、境界は不明瞭。14歳ではまれ 誤り
(2) 歯原性線維腫 線維性の結合組織が主体で、上皮は小さな島として散らばるだけ 誤り
(3) 歯原性粘液腫 粘液状の基質に星状・紡錘形の細胞がまばらに散らばる。エックス線では石けんの泡状・テニスラケット状の透過像 誤り
(5) 歯原性角化囊胞 錯角化した薄い重層扁平上皮が、波打つ表面と柵状の基底細胞層をもって囊胞を裏装する 誤り
出典:2024年(令和6年) 歯科医師国家試験 問55(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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